第32話

ここは村長の家だがここに村の重要人物が

数人集まっていた。

集まった顔ぶれはさまざまで稲作などの農地の現場責任者や他の村との行き来の準備係、

はては子供たちの面倒や教育などを受け持っている村のご婦人まで参加していた。

その顔ぶれの前でまずは村長(祖母)が発言した。

「此度は急な集まりに参加いただきありがとうございます。実は憂慮すべき事態が起きました。4日後の朝に盗賊がこの村を襲撃するとのことです。」

村長の言ったことに一同は当惑した。

僅か数名ではあるがこの議題に狼狽し

各々言葉をかわしていた。

そんな中、農地の現場責任者の男が村長に

聞き返した。

「それは確かな情報ですか。」

「その件に関して皆に紹介したい方がいる。

どうぞお入りください。」

女は女性ともども村長の言葉が発せられると

居間に入って来た。

その姿に一同は目を奪われた。

村長が自らの隣りに座るようあらかじめ

打ち合わせたがその所作と天女か女神かと思わせる絶世の美貌に目を奪われたのだ。

女が座り村長が言葉を発するまで一同は見惚れていた。

村長が「この方が今回情報をくださった方だ。訳あってお名前は伏せるが高貴なお生まれの方です。できれば皆にもこの方の情報・ご意見を参考に各々考えてもらいたい。」と

言葉を締めくくり女に発言するようお願いした。

女は「皆さま、この度ご紹介いただきましたものです。今回このようにお集まりいただき誠にありがとうございました。先程村長どのよりお話しがありましたとおり村に危機が迫っております。」


32話序章 完




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