第24話
木陰にあたる木々の間より邪な目が女と女性と少女を見つめていた。
特にその邪な目は女を舐め回すように上から下へ視線を向けた。
その視線に気づいた女は視線が向けられる方向に向き直り「そこにいるのは誰です。」と
隠れている者に言葉を発した。
ついで雄の狼が低い響く唸り声を上げた。
それらの行動が功を奏したのかいつのまにか
邪な目を向けていた者の気配は消えていた。
女はそのことが気にはなってはいたが今は
少女の安否を確認するのが先と話掛けた。
女はまず少女がケガをしていないか尋ね
この場所になんでいたか尋ねた。
少女はかすり傷でこの場所にいたのは近くにある亡くなった両親のお墓がありそこに行っていたとのことだった。
少女は女と女性に自分は近くの村で祖母と一緒に住んでいて助けていただいたお礼をしたいと。
女は礼をしてもらいたいわけではなかったが、真心を理解できたので少女と女性と共に彼女の家に向かった。
2匹の狼はそれをただ黙って見送ったが、
女は2匹の狼に向き直って「もうこのようなことはしてはいけませんよ。」と心の声で話かけると微笑み女性と少女と共に再び歩み始めた。
第24話序章 完
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