第20話

ある決断を女は心に下していた。

女は女性を見て自らの体と女性の体の現世にあるその場に帰りたいと強く念じ思うよう

女性に促した。

女と女性は互いを見合い目を閉じると現世の体のある場所に互いに帰りたいと強く念じたが行列は今にも迫りつつあった。

行列の前が女と女性を掴まえようとした瞬間、姿が消えていた。

正確には消えたわけではなくあまりの速さでその場を逃れたため、消えたように見えたのだった。

行列は消えた女と女性を探したが既にこの空間の出口に近いところに差し掛かっていた。

女と女性は行列に気取られることなく無事

出口の穴に入っていった。

穴の中は女が通って来た時と同じように摩訶不思議な光景が浮かんでは消えていた。

限界を超える速度で移動してきた女と女性は程なくしてそれぞれの体のある場所に到着し女が「…………」と指示を与えると女と女性は自らの体に戻りそして眩い光が2人の体より放出された。

その後2人はゆっくりと目を開け自然互いを

慰るかのような抱擁を交わしていたのだった。


第20話序章 完




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