第12話

女は空間の壁面に僅かな篝火のある道を辿り歩み続けた。

女の歩んでいる道は洞窟で人の背丈より少し高く奥にいくと鳥居と社のある巨大な空洞になっていた。

壁の篝火は所々に点在し丈夫な鉄製のカゴのようなもに木材を燃やし上に乗せ壁面に備え付けてある台の上に乗せたものだった。

洞窟は一本道でしばらく歩くと前方に僅かな光が差し込み始めた。

その光に向けて尚、歩み続け光の元へ到達し洞窟の出口を確認した女はいくぶん安堵の

表情を浮かべた。

洞窟の出口からでた女は今が夜で月明かりが出口付近に差し込んでいたことを知った。

あたりは木々が生い茂る森と言ってよい場所で女は立ち止まることなく先へ進んだ。

少し歩くとすぐに森の中を抜け木々や草花のない場所に行き着いた女はあるものを発見する。


第12話序章 完






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