第8話
中央部には布団が敷いてあり誰かが寝ている。
その少し離れた右側には祈祷などに使用する
木材でくんだやぐらのようなものがあった。
左側にはそれ専用の木でできた掛け木に着物が皺ひとつない状態で掛けてあった。
女は少し疑問に思ったが臆する事なく前に進み布団に寝ている人物のもとに向かった。
布団に寝ている人物を覗きこみ容姿を確認した女はハツとして自らの顔を両方の手のひらで触り確認しながら言った。
「あそこに寝ているのは私」
そこには肩よりも長い黒髪でありながら
艶のある実に美しい手入れの行き届いた髪の毛で顔は端正なそれでいて威厳に満ちた
絶世の美女が穏やかな表情を浮かべながら
眠りについていた。
第8話序章 完
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