第7話

女は以前とはおもむきが違う事に気づく。

その空間は以前なら漆黒に近い暗闇だったが、今はほんのり燈のような明るさでほうぼうを形容し難い暖かな灯りで満たされていた。

女は自然と着地し歩み始めるとしばらくして

ある事に気がついた。

正面に規模はさほど大きくはないものの

見事な鳥居の奥に社のような小さな建物があった。

床は4尺以上高く作られ引戸は階段で上がって開けるようになっていた。

女は階段へと近づき登ると自然と引戸を開けた。

社の中は決して広くはないが吹き抜けになっていて高さは16尺ほど広さは33尺程のほぼ

正方形の間取りだった。

匠の仕事が伺える木造建築で規模は小さいものの立派な造りをしていた。

吹き抜けで上に小さい引戸があり台を使用して社の換気をすることができる。

小さな引戸は開いていた。

一通り上方を見渡し視線を社の中央に向けた

女はある事に気がついた。


第7話序章 完


※1尺は30cm 1寸は3cmになります。







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