第2話
「何だこの世界は」
「亜空間」
「どうやって俺の中から」
「出たわけじゃない。残像を作り出しているに過ぎない」
「ここから出る方法を教えろよ」
「嫌だね」
「調子になるな。俺の一部のくせに」
「はぁ?」
魔力を少し解放すると、
「あああああああ」
痛がった。何故かはしらない。俺も誰かに取り込まれるということが初めての体験で全く分からない。少し試したいことを試すことにした。
「神々根源融合カミ・セリト》」
自分の魂に魔王を融合する融合魔術である。俺も成功する確率はすごく低い。零点何レベルである。それでも試した。それしか、魔王を逃れる方法は無いと思ったから。それに魔王の力が手に入れば最強だと思ったから。もちろん苦痛が走った。
「ぐあぁぁっっっっぁっぁぁっ。痛い、痛い、痛い」
叫んだ。少し経つとその苦痛も少しずつ消えた。最終的に子供のからだと羽織っていたマントだけだった。生命エネルギーを吸い取られていた。まぁ、気にしないけど。誰かに見られている気がした。
「誰だ」
「バレるとはな。私は昔、魔術王と呼ばれたジェジェじゃ」
「魔術を初めて見つけたあのジェジェですか?」
「そうだが?」
「どうしてここに」
「色々あっていな」
「そうですか。あなたにお願いがあります」
「なんだ?」
「魔術の原理と魔術の最終点と魔術の先にあるものを教えてください」
「ここから脱げ出すことはまず不可能じゃ」
「それでも学びたいです」
「仕方ないじゃ。私以外にもその属性ごとに神レベルの手前まで至ったものがここには沢山おる。ヤツらに聞いたりすればいい」
それから魔術の原理と魔術の先にあるものを聞いて回った。中には剣術の神技とその人が生み出した剣術の秘術と最終奥義まで教えこまれた。体術も同様である。なんかも投げ飛ばされて体に叩き込まれた。それと頭脳に叩き込まれた。魔術を。
ここにいる人が教えられることを全て学び終えた。これまで使っていた魔術式は未完成なものが多かった。それにすごく酷い出来のものを多数あった。ここにこられて正解だったと思った。それだけの技術を持った人が多かった。学べることは全て学び終えた。
空間上に魔法陣を出した。初めてやる神レベルの魔術である。今の僕ならできる気がしていた。失敗する可能性も充分ある。でも試してみる価値はあると思う。実行してみた。魔法陣が外側から順に青、赤、緑、黄色になった。目の前眩しくて見られなくらい輝いた。
よく分からない草原に居た。そういえば、転生体を設定してなかったな。少しミスがあったが無事転生できたから良しとするか。それで動きづらいな。それに声も出ない。仕方ない。
「
十四くらいにした。立ち上がるとスッポンポンになっていた。着ていた服は急に成長したせいで破けてしまったらしい。服をどうするかだよな。草原を見渡すと知っているところだった。確かこの辺りにあった気がする。と思うところに行くと全然傷ついていない小屋があった。入ろうとすると弾かれた。何度か試してみたがやはりダメだった。片方の目が魔王を取り込んだせいで魔眼になっていたからそこに集中して見ると六連結界陣が貼られていた。そいえば、盗まれない為に貼った気がする。解除するか。
「解呪」
魔力を込めてやってみたが全く解除されなかった。仕方ないか。
「ルーク。逆算」
触れて魔法陣を少しずつ解体した。二分くらいで解除を終えた。入るとひとつの袋が置かれていた。中を見ると金貨と白金貨が腐るほど入っていた。それに強力な装備も入っていた。服があったからそれを着た。少し大きかったから加工魔術で大きさを整えた。実は言うと魔力がアルト・アインシュー時代の魔力の六分の一しかない。全然解放できていない。
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