ギフト〰亜空間で神人の地獄〰
いずみ
第1話
魔術というものがあり、神が認めたものに与える加護というものが存在していた。その名は〈ギフト〉と呼ばれるものである。同じものが存在していない。色々な動物が存在している。俺は冒険者として色々な修羅場を超えてきた。そんな中、魔王が現れたからそれの討伐に向かった。もちろん勇者のギフトを持っている人と。しかし、本当に勇者か疑うくらい傷を覆うからその事に治癒をしている。一応。僕の専門は攻撃魔術である。どれも使えるようにしている。周りの人にはギフトを持っていると思われがちだがそんなものは持っていない。全て努力の結果である。それでも認めて貰えないことが大半である。この世界はギフトが全てである。その中唯一認めてくれている子がいた。神剣と呼ばれた。女の子である。この子とは戦場で一緒に戦ったことが出会ったきっかけである。それまで存在すらも知らなかった。魔王との最終戦である。
「
炎の魔術の最高である。それで相手の攻撃を燃やし尽くした。
「勇者、未だ」
「おうよ。
聖剣に魔術を纏わせる。ブレードという技である。隙ができるからオススメ出来る方法ではない。それでも神聖魔術なだけあって倒しきった。終えてその場に倒れ込んだ。
「やったな」
「そうだな」
「それにしてもナイスフォロー」
「気にするな」
「倒し終わったの?」
「神剣か、今先終えた」
「そう。こっちも終わったわ」
「聖女は?」
「今、浄化している」
「そうか」
『まだ俺は負けない。俺は絶対に蘇ってみせる』
目が光り出して亡霊みたいなものが神剣を狙った。それを庇った。庇ったことで取り込まれた。俺の生命力で蘇った。
「ははは。俺は不死身である」
『そんなの許すわけないだろ』
残っている魔力を全て使って空間魔術を起動して空間に穴を開けて亜空間に魔王を飛ばした。仲間が吸い込まれる前に閉じた。
「いやあああああああああ」
「どうしてこうなった」
「悲鳴、何かありましたか?賢者は?」
「魔王に殺された」
「でも死体が」
「正確には神剣を庇って魔王に吸収されて、自分の命と一緒に亜空間に飛んだ」
「どうして」
「これ以上、俺たちに迷惑をかけたくなかったのだろうな。余計なことをしやがって、助ける手段はあったはずなのにな。なんでいつも一人で背負い込むだよ」
「仕方ないよ。それが賢者であり、アルト・アインシューカだから」
「それでも」
「ああ。みんなでどうにかすればいいのにな。でもこれは残すべきだな。絶対に」
「そうね」
「帰ったらお墓作ってあげよう」
「そうだな」
「王様に頼んで石像を立ててもらおう」
「そうだね。そのくらいのことをしてくれたんだから」
全ての処理をして王城に帰還した。これまであったことを隠さずに話した。
「そうかよくやってくれた。アルトのことは残念だが」
「良かったですね。あいつは目障りだったからな」
「ふざけるな」
怒りによって限界を超えた。その威力で王様と第一王子を消し飛ばした。王城も崩壊した。逃げようとも考えたが大人しく捕まることにした。王女殿下はちょうど他の街に会議でいて助かった。事情を聞いた王女は、
「夫が失礼しました。あのアルト様が命と引き換えにこの世界を救ってくださったんですね」
「ああ。あいつに全てやらせたことに後悔している。俺が強ければこんなことにならずに済んだのに」
「そうですか。なにか望むことはありますか?」
「え?」
「貰っていいですか?」
「もちろんです。あの魔王を倒してくれたのですから」
「しかし」
「いいですから」
「なら一つ目に、あの噴水のある所にアルトの石像を作ってください」
「どうしてか聞いても?」
「平和の象徴として」
「分かりました」
「他には」
「ここの国王をやらせてください」
「え?」
「このままではあいつが帰ってきた時に安心できない。だから安心できるところを作ってやりたいです」
「分かりました。次の王はあなたに任せましょう。でも相手は必要ですよ」
「それならここに」
聖女を引き寄せた。
「この戦争が終わったら結婚しようと約束していましたから」
「そうですか」
「神剣は何も望みますか?」
「えーっと」
「少し時間をあげてください。一番仲良かった人を失ったんですから」
「分かりました。待ちましょう」
「ありがとうございます」
その後、王城修復と同時進行で石像の建築が始まった。今回の事件についての絵本が出た。勇者が作ったのである。この戦いを忘れさせないように。それから勇者チームで平和作りが始まった。
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