第2話 魔王ちゃん、子どもから食料(お菓子)を奪いたい
「へいパス!」
「いっくぞー!」
少年たちがサッカーをしていた。
くっくっくっ! あのガキ共はバカだな! この公園には看板を見たところ守るべきルールがあるのだ! そう、この公園はな…。ボールが遊びが禁止なんだよぉーん!
コロコロコロンッ…
魔王ちゃんの足元に少年達が遊んでたボールが転がってきた
そして頭の良い魔王ちゃん様は、公園の正式なルールに則り! ボール禁止のルールを出汁にしてガキ共から食料をゲットするんだよぉーん!
はぁ…。魔王ちゃんは本当にどうしようもないことを考えるクズなのだ。
では早速…。実行に移すか…。
魔王ちゃんは足元のボールを拾った。
「おーい、そこの人! そのボールを早く僕達にパスしてよー!」
少年達は全身を使って魔王ちゃんにアピールをした。
「おいお前ら! ここはな、ボール遊び禁止なんだよ! お前らはこの看板が見えないのか?」
魔王ちゃんは思いっきり看板を叩きつけて子供達に看板を注目させた。
「えっ…!?」
少年達はオドオドし始めた。
ガキ共が焦ってる!焦ってる! これで食料はゲットは近づいたぞ~! ここで間髪入れずに追い討ちをかける! それが悪魔というものだ! ガキ共に罪悪感を持たせて思いっきり泣かせてやるぞぉ~!
「注目!注目!! ほら! ここにボール遊び禁止って書いてあるだろ! お前らはルールを守れない悪人だ! きっとお前らは悪い大人になるぞ!」
「そっ、それがどうしたっていうんだよ!」
少年たちも抵抗をする。
「そうか、ワレの言うことが聞けないのか…。残念だな…。」
「な、なんだよ…」
「じゃあ、お前らの学校の先生に言いつけてやるもんねぇー! 生徒から犯罪者が出たら先生は悲しむかもね~! もちろんお前らの親も悲しむなぁ!」
この勝負、私の勝利だ!
「それだけは許して…。何でもするから先生に言わないで」
少年達は泣きながら魔王ちゃんに謝る。
クックックッ…。その言葉を待ってたんだよ!
「お前ら、取引をしようじゃないか…」
「うん、言わないでくれるなら何でもいいよ」
「お前らの3時のおやつを今すぐここに持って来い! もし私が逃げたと判断すればすぐに先生に言いつけてやるからな!」
「わ、分かったよ…」
「分かったらんなら早く3時のおやつを取ってこんかーい! 1秒でも早く取ってこい! 遅かったら言いつける!」
「ひいいー!」
少年達はスタスタと走っていた。
「ふぅ…。これで食料ゲットなり~~~! 笑いが止まりませんわ! わっはっは!」
魔王ちゃんは脅しておやつを持って来させる約束を取り付けた。
「さてと、あいつら来るまで暇だし滑り台でも滑るか」
「ちょっときみー! 今の悪さをしているところを見てたよ!」
「な、なんだ!?」
太陽を背にジャングルジムの上に誰かが立っていた。
「私だ!」
「え…。誰だ…!?」
本当に誰なんだ!? 魔王ちゃん困惑ッ…!
~つづく~
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