村に住む少年ナットは最愛の母を亡くす。その後に父も失踪した。
ナット少年はいつしか、前世の記憶を思い出していた。
その前世は、理論的な思考をする技術者だった。
まず、その静謐かつ、正確な筆致に打ちのめされました。
するすると読めて物語の世界にどっぷりと入ってしまう。
前世の記憶を思い出したナット少年は、非常に理知的です。いったいどんな人間だったのか? 興味が引かれ始めたところで、少年に転機が訪れます。
そこで、彼の前世がどのような人生で、どのように生き、どんな存在が寄り添っていたかが明かされていきます。そして、その存在は、今世でも頼りになる相棒として共にいてくれるのです。
非常に達観した精神性を持つ彼でしたが、ヒロインオリビアとの関わりで、決意を持って行動する姿が心を打たれました。
これは本当に面白い! 絶対的におすすめしたい作品です。