第11話

〈伊織視点〉








次の日は前日の精神的な疲れと…

久しぶりの身体の気怠さでお昼前まで寝ていた




起きると洗濯物を回してから

冷蔵庫にあるシリアルに低脂肪牛乳を注いで

食べながら昨日一日を思い返し

スマホで〝婚活パーティー〟と打ち込んで

自分の住んでいる地域の情報を調べた





(・・・・・一年以内には辞めたい)





出会ってから付き合っても元彼のように

「結婚する気はない」と言われてしまったら

付き合う時間ももったいない気がする…



それなら最初から結婚前提で出会った方が

話は早い気もするし…


 




「・・・・なんだ…結構あるじゃん…」





登録だけで数十万円を払うような結婚登録所の

イメージが強かったけど、相席屋みたいに

女性は参加費500~1000円で小規模の

出会いの集まりがあるらしい…




コースによって参加者の年齢指定もあり

私の希望する結婚を前提に出会うコースもあり

男性参加者は35歳以上とある…






「・・・・行こう…もう待ってたって王子様は…

  向こうからは迎えに来てくれないんだから…」








【王子様早く迎えに来ないと、歳とっちゃうよ】





年明けに参拝した神社に飾られていた絵馬に

書いてあった言葉…




本当にその通りだと思いながら私は開催日を

見て一番近い日曜日の日を予約した

仕事の日だが…体調不良にしようと思った…




また社長から嫌味を言われてもいい

自分の未来なんだから…

なんとしても日曜日に私の王子様を見つけてやると

思って、婚活に着ていく洋服を買いに出かけた



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