第4話

〈伊織視点〉








あの後、まさかのカラオケ屋に連れていかれた…





(ご飯は??)





心の中で呟きながら頼んだ

フライドポテトや唐揚げを食べながら

仁君たちが歌うのを聞いていた





年下ボーイ達は意外にも歌が上手で

途中からは普通に楽しんでいると…







ユウ「高い店に連れていかなくてガッカリしたか?」






「・・・君はどこまでも失礼だよね?」








間違ってはないけど、普通本人にそんな事言う?

空気読めないし何でもハッキリ言えばいいって

ものでもないし…これだから年下は嫌いだ…





付き合うなら分かっていても知らないふりを

する位のスマートな男性がいいし…

いくら顔がよくてもお断りだと思いながら

失礼男の方を見た…






ユウ「失礼なのはお前だろ?笑」






「・・・・・私?」






ユウ「明らかに俺たち年下が席に案内されて

  ガッカリしてるし、隙あればチェンジしようと

  店員をずっとみてやがるし今この瞬間も

  〝二度と会わないけど今だけ楽しみます〟

  みたいな雰囲気丸出しでここに座ってる

  お前の方がよっぽど失礼だろ?」





「・・・・・・・・」






私はこの中じゃ1番年上だし

山下の恋も応援したい…

だけど、踏んだり蹴ったりの1日のトドメがコレ?

お酒も入っていて一気にプツンと何かが弾けた…






「・・・・・そうだね…・・帰る…」






そう言って財布から一万円を取り出して

お昼の珈琲屋の時と同じように失礼男の前に

バシッと置いて「山下の分と二人分」と言って

立ち上がりそのまま怒って帰って行った






残りの3人は楽しそうに回し歌をしていて

私がトイレにでも行ったと思ってたみたいで

帰りのタクシーの中で山下から

電話とLINEがきたけど

「悪酔いしたからタクシーで先に帰るね」

と返事を送りスマホをバックの中に放り投げた






「・・・・二度と会いたくない…」







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