第5話 闇属性はとても万能…?
大広間に響く3人の声
何やら大事の様だ
慌てふためく女性の声
その他2人の男性
「グリーンウルフの巣に新しい人骨は有った?」
「申し訳御座いません,全ての巣を捜索したのですが一切見当たりません」
「何ですって!?それじゃ今もあの異世界人は生きてるって事!」
「その確率が高いかと…」
「でも他のモンスターが殺した可能性も有るわよね?」
「はい,あの平原にはグリーンウルフの他にマッドサーペント,リドルリザードなどの肉食のモンスターが多数生息しております,あの異世界人は魔法が使えない筈です,なので大丈夫かと…」
「そうよね,それじゃ次の異世界人の召喚の準備をして」
「御意!」
この世界に来て3日目
普通に生活していて,この世界について分かった事が3つだけ有る
一つ目は,ここはアニメの様なファンタジーの世界という事
二つ目は,沢山の言語が有るという事
三つ目は,今居る『ヘズシル』と俺を召喚した『パラカヤ』の二つの国が休戦,いや「冷戦」状態である事
この世界の情報はどれだけ有っても良い為この位じゃ少ない
とそこで俺は情報と言えば本という事で,王都図書館に行く事にした
「俺王都の図書館に行きたい,この世界の情報が欲しい」
「それじゃ行くか!」
とエク
「使うには許可が必要」
ガレティアが言う
「僕達が言えば使わせてくれるでしょ」
「それもそうよね,私たちちょっと凄いからね」
「え?凄いって何???」
とイクセルが聞き返す
「あっ?あぁ俺たち魔王カラミーソを倒したんだよ」
「それに王都には私たち5人の銅像が建っているからよね」
クロノロスとルマが言う
「…えっ!?それ殺人罪とかならなかったのか!?じゃなくても魔族に怨まれたりするはず」
混乱するイクセル
「まぁカラミーソは魔族達内部からも反感を買ってたらしいから居なくなったって聞いて清々してたよ」
「へぇ〜そうだったのか、んで今魔族ってどうなってるんだ?」
「それは簡単な事、王都の銅像最後の1人ディスナイルが指揮を取ってるよ。まぁ元々は魔族の女王だったし適任、後はヘズシルで暮らしてる魔族も居るね」
「それって危なく無いのか?」
「元々魔族って優しいんだよ、身勝手な人間のせいで封印されただけ、元々人間と仲良く暮らしたかった魔族と最強の種族と呼ばれる魔族が街にいるから王都には魔物も入ってこれない、だから安心。人間も魔族もWIN-WINって関係が成り立ってるよ。ささこんな事より図書館行くよ!」
「それもそうね、行こう!
一瞬にしてイクセルとエクは王都の門の前に着く
凄く大きい壁が城下町を囲う
門の前には門兵が2人
「おっこれはこれはエクステン様今日はどんな用事で御座いましょう?…横にいるのは…何奴!?」
「この子はそこまで悪い奴じゃ無いよ。身寄りが居なかったから僕が引き取ったって感じ。今はまだ弱いけど訓練すればシャルロットさん達より断然強くなるダイヤの原石だよ」
「そ…それは申し訳ない、私はここの門を担当してるシャルロットと申す者だ今後とも宜しく」
「大丈夫です、気にして無いんで顔知らない人居るって警戒しますよね」
「因みに僕が初めて王都に来た時の門番がこのシャルロットさん、色々教えてくれたんだよね。おっと早く図書館行かないと、それじゃシャルロットさん頑張ってね」
「それではお気をつけて、まぁ魔王を倒したエクステン様なら大丈夫かと思いますけどね」
内心本当に魔王を倒したのか…と思うイクセルだった
「初めに王都の中心部行ってみよう!僕達の銅像が有るところにね」
門から5分もしない所に広場があった
広場に着くととても大きな像が有った
「えーっとこれが僕で、こっちがルマ、それからクロノスと、ガレティアだね、僕の隣が現魔族を取り仕切ってる女王、ディスナイルだよ」
銅像を眺めてると子供達が寄ってきた
「ねぇ〜ねぇ〜エク〜一緒に遊ぼよ〜」
「こら!エクステン様と呼びなさいと言ってるじゃ無い!失礼でしょ」
と子供達の母親の様な人が言う
「全然問題無いですよ、逆に『エクステン様』って呼ばれるの少しなんか落ち着かないんですよね、『エク』とか『エクステン』って呼ばれた方が楽なんですよ、僕用事あるからそれが終わってから遊ぼうか!」
「やった!!!!何して遊ぼうか決めておこう!」
「それじゃ今度こそ図書館行こうか」
広場から図書館まで一つの通りで繋がっている
その道中には沢山の店があった
「エクステン様!このツインビーのはちみつ持ってって!」
「エクステンいい鉱石入ってるぞ!後で見に来な」
「エクステン君新しいポーション調合してみたんだ!使ってみてよ」
など沢山の人に話しかけられて居た
やっぱり魔王を倒したってのは本当らしい
程なくして図書館に着いた
中は物凄く広く外の建物と中が一致しない様に感じた
4次元空間になっているのだと思う
「この子にここ使わせたいんだけど良いかな?」
「はい大丈夫でございます」
「それじゃここで情報集めな、後これ、欲しい情報集まるまでここに泊まりな。ここは僕が初めて王都に来た時にシャルロットさんに教えてもらった宿屋さ、僕が女将さんに言っておくからその地図の場所に行ってね、お金の心配は無いよ」
と紙切れ一つ渡された
俺とエクは分かれた
俺は早速闇属性に関する本、この国の本、新聞、色々かき集めた
「闇属性の最大の特徴は死骸の魂を呼び起こし使い魔にする事が出来る、また経験値によってランクも上がる。他は…闇に溶け込むことが出来る為隠密行動が得意、アイテムを闇にしまう事が出来る…か。結構使い勝手良いんだな、ん?注意、光属性には注意する事。
まぁ万能な訳ないか。他の本探そ」
俺はもっと闇属性の事を知る為本を本棚に戻しに行った
その途中
バタッ!
目の前から来た人とぶつかってしまう
相手も沢山本を持っていた為気付かなかったのだ
「イテテテ…すみません大丈夫ですか?」
「大丈夫、君こそ大丈夫か?」
俺は驚いた
相手は女性
物凄く美人
髪は雪の様に白く
目はサファイアの様な青
一目惚れだった
シルフが話しかける
「あーあ、女の子とぶつかるなんてサイテーね〜」
「それに怪我してるんじゃないか」
ノーミードも口を挟む
「あぁどうしようどうしよう」
焦る俺
それもそのはず地球にいた時は女性との関わりがゼロだったのだから
「私治癒魔法使える…」
ウンディーネが言う
瞬く間に傷が治る
「あれ、痛くない…えぇ!?なんでここに四大精霊のお三方が!?」
「それはこの人と契約したからだよ〜ここに居る三人の他にサラマンダーとも契約したんだよ〜」
とシルフ
「そうだったのですか…あっ自己紹介が遅れました。私ここの司書しております『ソフィア=ソクラティス』と申します。何かお困りの際はなんでも言ってくださいね」
とソフィアが言う
「俺はイクセル=ザーロイト宜しく、因みに闇属性に関する本って何処にある?」
「それでしたらこっちに有りますよ」
ソフィアに連れられてきた先はと沢山の本があった
その中に一冊とても禍々しい本が有った
「有難う、この禍々しい本ってなんなんだ?」
「そっそれは…!?禁忌の本!?まぁイクセルさんになら見せても良いでしょう。皆んなには内緒ですよ」
俺はその禍々しい禁忌の本を初めに読んだ
まぁ基本的な事しか書いておらず何処が禁忌なのか分からなかったが、とても分かりやすい教科書の様だった
俺は早速試してみる事にした
相手はリドルリザードそこそこ凶悪なモンスターだ
闇に紛れて後ろを取る
「
そして急所を突く
「
リドルリザードは簡単に死んだ
俺は誰に教えられたでも無くに魂の取り出しをした
「…起きろ」
リドルリザードから影が出て来る
リドルリザード
現在のランク
能力???
らしい
というか何故『起きろ』という言葉で魂の取り出しが出来たのかは分から無い
イクセルはその後も順調にリドルリザードの魂を取り出し、10人になったとこで分かった事が2つ有る
一つ目は同じリドルリザードでも個体差があるという事。殆どが
二つ目は必ずしも魂を取り出せるとは限らないという事
イクセルはこの結果よりますます本を読む事になった
イクセルが何故『起きろ』と言ったのか
何故直ぐに使い方をマスター出来たのかは直ぐに分かることでしょう…
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