2人の盟約〜とんでもない勘違い

アルスは目の前で怯えているおっさん3人を

見ながら考えていた。


うん....なんか、勢いで助けに来たけど、

このおっさん達俺より強いよな....


どうしよう..俺こそ速く逃げたい


俺自身にオーラ掛けてるから、目眩しにオーラも使い辛いし...


うーん


よし、少年を助けるのが目的だし、

おっさん達には、

〝今回は見逃してやる。次同じ光景を見つけたら、覚悟しろよ”

的な事を言って、手打ちにしよう!


「今回は見逃す。次...」


言い終わる前に、神に祈る姿勢のおっさんが

口早に言葉を紡ぐ。


「わかってます!!もう2度と人を襲ったりしません!これからは貴方のように、襲われている人々を助けます!!」


他のおっさんもそれに続き


「俺ももう2度としません!」


「この度は見逃していただき、ありがとうございます!この恩は返します!」


こいつら、都合いいなあ。笑

まあいいや


「わかった。なら、さっさと行け!」


その言葉と同時に、おっさん達は逃げ出した。軍法書を置いて。


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そして、アルスとロウンだけが残された。


ロウンはお腹を押さえながら、声を紡ぐ。


「僕はロウンと言います。この度助けて頂きありがとうございます。」


そして、軽く会釈をした。


それに対して、緊張感のかけらもないアルスはフランクに声を掛ける。


「おう。俺はアルスだ。

 少し遅かったかもしれないけど、

 助けられて良かった」


アルスはアルスで1日に2回もオーラを使った為、めちゃくちゃ疲れている。


その為、声を掛けた直後に、ロウンの横に腰を下ろし、ゴミ山に背中をもたれかけた。


そんな、アルスにロウンは意を決して

本題を話す。出会ったばかりで、尚且つ

助けられた身でありながら。


「あの..アルス様に仕えたいです。

 僕は傲慢の大罪者です。

 他の傲慢の大罪者と比べれば落ちこぼれ

 ですが、アルス様に必要な知識は全て

 吸収し、お役に立ちたいです!」


と、早口に言葉を発し、ロウンははっとして

アルスの方を向いた。


そこには、先程の気高いアルスではなく、

話しかけやすい雰囲気のアルスが居た。


そして、アルスは笑顔で語る。


「まず、アルス様とか、敬語辞めろ。

 俺の思い違いではなければ、

 俺とお前は年齢が近い筈だ。

 なら、友達として敬語抜きで話そう。

 あと、お前の仕えるというのはなしだ。」


ロウンは、悲しそうに話す。


「わかった。アルス様はやっぱり俺で...」


アルスはロウンの話を遮り、語る。


「仕えるのではなく、

 対等な条件で組もう。

 俺の目的はアビス通行証の入手だ。

 つまり、アビスを出る!」


ロウンはそれを聞き、目を輝かせながら、

早口で自分の意思を述べる。


「俺もアビスを出たい。

 アルス!協力しよう!」


ロウンは腕を伸ば、掌をアルスに向ける。

それに対して、アルスも腕を伸ばし、掌を

ロウンの掌に当て、握手をしながら言う。


「俺は戦略を立てるような頭の良さが

 ない。だから、ロウンには戦略を

 立てたり、指揮をしてほしい。

 つまり軍師のような役割だ!」


それに対しロウンは、二つ返事で


「もちろんだ!俺の夢は軍師だからな。

 それにおっさん達が置いていった

 軍法書は世界的にも有名な軍師

 ブライアン・ハンが書いたものだ。

 これを読み込めば、基礎は学べるだろう」


と述べた。


それに対し、アルスはノリで生きている人間な為、偶々気分が上がってしまい、今後の運命に関わるような事を言ってしまう。


「よし。それでは、今後、朕の軍師は

 そなただ。よきにはからへ。」


それに対し、ロウンは驚いたが、それ以上に嬉しく、片膝を着き、右手の拳を左手の掌押し付け、アタマを軽く下げ、


「陛下の御心のまに」


と述べた。


それに対し、アルスは嬉しそうに顔を綻ばせ


「これからよろしくな!俺の軍師!」


と夜中に叫んだのであった。



____________________


いやぁ、友人同士の会話を書くの楽しい!


ロウンとアルスが今後支え合い、

切磋琢磨していくのを書くの楽しそう!


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