第9話 冬の誓い
「冬の誓い」
もう少しだけ
生きてみようと思った
冬日の射す病室のような
白い空間でも構わないから
もう少しだけ
生きてみたいと思った
冬空にわずかに見える
はかない光でも構わないから
僕は死ねないのだ
あなたを残して逝くわけにはいかないのだ
あなたは悲しんで
それから一人ぼっちになるのだから
僕はあなたを見送ってから逝きたいと思う
それだけが僕にできる
冬の誓い
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