第22話吹き上がる血潮

今年の正月明け僕に緊急事態が起きたんですよ。僕はもともと足に下肢静脈瘤があったんですよ。若いのに珍しいねって。お医者さんにも行ったんですが珍しいで終わっていたんだわ。しかし年明けからなんかちょっと可怪しかったのよね。そして4日の夕方シフトあがりにイキナリやってきたのです。右足の足首の上当たりから水鉄砲のように血が吹き出したのです。ヤバいヤバいって。死ぬって、ガチで思いました。すぐに爺に電話して緊急事態ですって。しかし電話口の爺はあんまり緊急事態って感じじゃなかったんですよ。普段僕がオーバーなんで。オオカミ少年みたいになってたから。でも爺はすぐに車を出して来てくれました。爺の息子さんが店に迎えに来てくれたのですが吹き上がる血、血まみれの僕そして床には血溜まり、爺に電話しました。ガチでヤバいって。爺は病院に電話してくれてすぐに行こうとしましたが血がピューなので足をビニール袋に入れ上を縛って行きました。病院に着いて処置室で止血をしょうと看護婦さんがビニールを外すとピューって血が吹くんですよ。壁とかにも飛ぶんですよ。すると看護婦は止血をせずに壁を拭くんですよ。僕より壁が汚れるのが嫌みたいでした。爺と僕は冷たい目で看護婦を見つめているだけでした。すると先生が処置室にやっと入って来て。ピューを見て言いました。ア、これうちは無理やわって。止血だけするからよそ行ってって。爺は電話でちゃんと説明してたのにって。そして待ち合いで待っていると先生が爺の電話を受けた看護婦にあんなんうちでできる訳ないやろって凄い剣幕で怒っていました。丸聞こえ、僕らは会計待っている間こんな病院あるんやって。しかし更にここに紹介された次の救急病院は更にヤバかった。爺に又送ってもらって着いたら診察もそこそこにこれは無理やなって。レベル低すぎやろお前らって。ここでも会計待ってる間に救急車で運ばれて来たおばちゃん。このおばちゃんに対する対応もクズ。手術せなアカンでってイキナリ言われておばちゃんが家族と相談したいからって言ったら骨折れてるけど歩いて帰るんかって診察室のドア開いてるから丸聞こえ。僕と爺はここアカンと思い、止血だけでこの日は家に帰りました。その日の夜は怖くて寝れませんでした。爺に泊まり込みをお願いしたかったけど我が家は汚いし足の踏み場もないしで、そして次の日の朝一で爺が前に入院した病院に行きました。この病院は良かった。やっと本当の医師に出会いました。この病院で手術して三ヶ月くらいでとても元気になりました。この時も店の皆はとても助けてくれました。ご飯届けてくれたり公共料金の支払い行ってくれたり、みんなありがとう。みんなも体と医者には気をつけてね。いい病院を選ぼうね!お終い!

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