最終話。

「これで、良かったんだよね。きっと、」

僕らの判断は正しかった、と思う。

僕と君のストーリーはこれで終わる。これからは僕らとあなたのストーリーだ。

「終わったの?祐くん。」

待ってくれていたんだ。あなたは。

「全部、終わったよ。僕らの物語は。」

「良かったね。」

そう言って彼女は近づいてきた。


甘く、儚く、夢のような感覚。


「ありがとう。僕の大好きな、君。」


ふたつの華が咲く。

見ててよ、君。僕はもう、君がいなくても、きっと大丈夫。君のおかげだ。もう君が現れなくても、君の思い出は、僕の頭の奥底にあるから。忘れやしないよ。


ありがとう。


目の端から熱いモノが流れてくる。

それは、嬉しさと悲しさ。そして感謝。

たくさんのモノが織り交ざってできた、僕なりの感情。


「君のおかげだよ。」


そしてもう一度、1輪の華が咲いた。

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頭の奥底のモノ 曇空 @renchoron

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