2話 帰還せし最強の息子
「もぐもぐもぐ―――美味い!! こ、これが異世界飯! うまぁぁぁい!!」
「お腹が空いていたのねっ! もっと食べていいのよ、
「はい! お母さま!」
「
母さんの言葉に首をかしげる。
「えぇそうよ! だってはるくん魔王様だったんでしょう!? けど、はるくんには元の名前がある! と言う事はルシファーとかいう名前だったら、向こうの世界の人達に存在がバレちゃうんじゃ?」
「「確かに!」」
思わず隣の白髪男と言葉が被る。
確かに、母さんの言う通り…あの世界の連中に身バレする事は避けたい。
俺の安息の生活の為にも!!
とはいえ、かいつまんで母さんに色々と話したがこうもすんなり受け入れて貰えるとは俺自身思っていなかった。
「しかし、母さんはよく受け入れられるな? ちゃんと葬式もしたんだろう? 偽物だとは思わないのか?」
「ん~…確かにお葬式もして、火葬もしっかりやったわねぇ? けれどね? お母さんには解っちゃうのだ! そう! はるくんがはるくんであると言う事が! なんて、ファンタジーな再会!」
今更ながらに異次元の幼児体系の母を見て俺は言葉を失う。
胸はぺったんこ…もうアラフィフだというのに年齢を一切感じない異次元ロリ。
寧ろ俺は母さんがファンタジーな存在すぎて俺を本当に産んだのすら怪しく思えて来た。
「で? 話は変わるが、母さんは今…ダンジョンを攻略する冒険者って所なのか?」
「!? す、すごい!? なんでわかったの!?」
確かに恰好は普通だが、微量に身体全体に纏った魔力が少し漏れている。
「まぁ、魔力の流れってやつだ。 俺には解るんだよ…」
「そうなんだぁ~! す、すごい…」
「ふふふ、お母さまお聞かせ致しましょう! 我が主の武勇伝を!」
「あ、おまっ!?」
―――――――――――――――――――――――――
それからワイワイ盛り上がった俺達は日が暮れるまで話していた。
終始俺の自慢話ばかりをする流紫安を止めようとするも、楽しそうな母さんの顔をみてためらってしまった。
まぁ、減るものではないし、よしとしよう。
「で? 寝る所が無いからって、なんでこっちに来たんだ!? そこは俺の特等席だ!」
少し大きめのベッドの上でそう言い放つ俺。
「まぁまぁ~! 仲良くするのっ! お母さんはもう寝るからねぇ~おやすみぃ…」
「はい! おやすみなさいませ! お母さま!」
羞恥心等、過去に置いて来た俺達は母さんの眠るベッドに母さんを挟む様に俺達も潜り込んでいた。
そう、三人仲良く一つのベッドで眠っている訳だ。
「さて~…流紫安? 明日冒険者登録に行ってみるか」
「承知致しました。 お母さまの生活を助ける為ですね?」
「あぁ。 それもあるが…見てみろ。 相当苦労したんだろう…魔力の波形がバラバラだ」
「こ、これは…まさか、お一人でダンジョンに?」
「だろうな」
誰かの魔力を受けた形跡がない。 と言う事は、ほとんど人に接触していたない事が解る。
母さんはここまでたった1人でダンジョンに潜って、その素材から生計を立て…生活を送っていただろう。
「大丈夫だ。 俺達が居る…で? 母さんの冒険者ランクは?」
「Eランクでした」
「なるほど。 では、明日は勝負だな? 流紫安よ?」
「ふふふ、初めが肝心という訳ですからね? 負けませんよ!?」
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