夜の砂時計

南の星が地に落ちた


銀の糸が空を紡ぎ

願いは網からこぼれ落ちる


砂が流れるは硝子ガラスの牢獄

虚ろに残るは歪んだ世界


静かに割れて崩れた月は

冷たい夜の欠片となった


翼を持たぬは不様であるか

歩みを拒むは罪であるか


閉じ込められた光は

永久とこしえの時を刻む

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夜を飛ぶ者【詩集】 示紫元陽 @Shallea

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