第7話

午後はなぜか上司が静かで集中して仕事を片付けられた。久々に気持ちよく帰りの途に着く


ただいい加減この奇妙な現状をはっきり認識しなくてはならない。もう妄想では説明はつかない


「なあ、口うるさいうさぎ説明してくれ」


「口うるさいうさぎじゃないよ。ランダなのさ。ランダはどこかの誰かの願いによって龍ちゃんのとこに来たのさ」


「説明になってない。そしてなぜ浮いている?なぜ触れない?なぜうざい?なぜーー


「ちょっと待つのさ。ひとつずつ答えるのさでもまず、ランダはウザくないんのさ!!!」


ウサギのような長い耳で首を絞められる

く、苦しい………?なんで触れる?


「ふー、そんでもって浮いてるのは教えてもらったからなのさ

それで触れないのは龍ちゃんがランダを信じきれていないからなのさ…まぁそれはおいおいさ!」

結局あれこれ質問してものらりくらりとかわされ続けて挙げ句の果てに

「誰かに教わったのさ♪沈黙は金だってさ♪」


うざすぎるコイツ…

でもーー

「お前が妄想じゃないことが分かったから言っておく。

今日はありがとう背中を押してくれて。一歩、一歩だけだけど前に進めた気がするよ」


「ふふふーん♪礼には及ばないのさ!

ただ一つお願いがあるのさ」

「なんだよ」

「朝はパンとヨーグルトを食べるのさー」


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