第1話
初友達と早々に絶交して早1年。
私は小学3年生になった。
元友達とはクラスが離れた。
良かった。
あんな奴また同じクラスだったらどうしようかと思った。
たまたま隣の席になった男子に話しかけられ、名も知らない男子だったが、よろしくの挨拶だけ交わした。
後にその子はO君だと知った。
めちゃくちゃ陽キャだった。
入学早々から人生めちゃくちゃにされて、その1年後に初めて話しかけられ、最初は恐怖だった。
また虐められないだろうか。
こんな話しかけてくるけど、本当は心の中で笑ってたらどうしよう。
でも、それは無かった。
私にとってはそれが初めて『楽しい』と思えた。
もっと楽しいことあるだろって言われそうだけど、無かったんだから、どんだけ下らなくても、虐められてたあの頃よりはよっぽどこっちの方が楽しかった。
隣の席のO君が練り消し作りに熱中していた。
その当時は、消しゴムのカスを丸めただけの練り消し作りがクラスの間で大ブームとなっていた。
そんなもん作るより買った方が早くね?って思ってたらお前も作るか?って言われて、えってなったけど作らされた。
『な?楽しいだろ?』
いや、まぁ、そうね…
何かもっと楽しいことしたいなぁ…
私の想像してた『楽しいこと』とは違うなぁ……
何かもっと中休みに『鬼ごっこ』をしたり、『ドッヂボール』をしたりしたいなぁ…
って思っていた。
まぁ、後にまさか練り消し作りにハマるとは想像もしてなかったけどね笑
仮にも小学3年生の女子がこんなん作ってていいのかと。
まぁ、親に止められたからやめたけど。笑
そんなこんなで4年生になった。
何故か担任が変わった。
あれ?担任って2年間同じなんじゃないの?って思ったけど、まぁいっかと特に気にせずにいた。
担任はM先生という若いとも老けてるとも言いきれないような、見た目の男性教師だった。
緑ばっかり着てたから、多分あの人は緑が好きなんだと思う。笑
自衛隊かよって今なら思う。笑
途中から、先生が学校に来なくなった。
え?って思われるかもしれないが、嘘のような本当の話。
生徒はみんな学校に来てるのに、担任の先生が来なかった。
いっつも代わりの先生ばかり来ていた。
後にクラスの皆も諦めて『どうせまた違う先生来るんだろ』って言っていた。
まぁ私も思っていた。
案の定違う先生だった。
マジで4年生の時は、担任に会ったのはほんの数回だと思う。
クラス替えした最初の頃だけ毎日会って、後は他の先生ばかり来ていた。
担任に勉強を教わった記憶が殆どない。
あの人に何を教わったっけ。
今でも思い出せない。
ここまでは、人生がよく分からなかったが、小学五年生になった時、人生が急展開を迎えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます