4話

さあ、おいでよ。


案内されるままについていった。城内は先の期待も相まって、最悪だった。タバコの臭いと酒の臭い、他にもたくさんの臭いが混じってとても臭かった。そこらには酔っ払った男、女が倒れている。今にも吐きそうな顔でこっちを見ている。



新入りか。っケ。



ごめんよ。いつも夜はこんな感じでね。



なんだかここに住むのが憂鬱になってきた。明日からの生活を考えるどころか今日寝るのも心配になってきた。



君の部屋はここ。同じような部屋がたくさんあるから間違いがないようにね。



はい、わかりました。


威勢よく答えたものの、急な階段を登って、4階まで行き、また、それまでの道で変なオヤジに絡まれるので気に入りはしなかった。



いいかい。僕に聞きたいことはたくさんあると思うけど、とりあえず、明日でいいかい?今日はやらなければならないことがあるんだ。っあ。そうだ。お腹すいてるだろう?使用人に頼んでおくから5分くらい寝ずに待っているんだよ。



わかりました。



ん。じゃあ、また明日ね。



スチさんは、走ってどこかへ向かった



城内は広くて一回外に出ればもうここには戻ってこれなそうな気がしたので、今日は素直に部屋で過ごすことに決めた。ドアを開けると、


おーーーーーーーー


つい、声が出てしまった。とてもきれいにされている洋風の部屋だった。窓の近くには机がおいてあり、横にはベットがおいてあった。さまよい、倒れてた自分にはもったいないところだなと感じた。



5分ほど待っていると


コンコンコン


ノックの音が聞こえ、


どうぞ


と答えると綺麗な使用人のお姉さんが入ってきた。かわいらしい人だな、と思っていると、良い香りが鼻の中を抜けていった。見てみると、パンとシチューだった。



これ、いいんですか?


と聞くと



どうぞ召し上がってください。



と、かわいらしい声で言い、早急に帰っていった。自分が見ていたことを気づいたのだろうか?まあ、いい。こんないいところで、しかも食事つき。ここまでの道のりはちょっと怪しかったけど、部屋の中は最高だ。


食事を終え、身支度を整えるとなんだか眠くなってきた。今日は疲れたみたいだ。ベットに横になると、窓から綺麗な星空が見えた。






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