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    第1話への応援コメント

    今回、「野辺……」のタイトルとなる自分の作品を書いており、この二文字が目に留まりました。

    思わず再読していました。

    一年前に、僕が読んだこの作品が、第二回角川武蔵野文学賞審査員賞だったのですね。さすがに選考者はお目が高い。短い文章の制約がある中で、実に良く書けています。素晴らしい。

    僕は幼いころに、東京近郊の旅先で、野辺送りを見たことがあります。まさにこの作品の通りでした。太鼓や笛などを鳴らし、壺棺を大勢の人々が担いでいた気がします。少しだけ、怖かったですが。

    作者からの返信

    野辺送り、私は実際に見たことはありませんが、タイトルにサヤ姉を見送る「僕」の気持ちを込めました。私には、自由に書くより何か制約がある方が、もしかするとよいのかも、なんて思いました。神崎様の「野辺……」というタイトルの作品、目にとまっております。日々こつこつと読ませていただいていますので、またうかがいます。再読いただき、ありがとうございました。

  • 第1話への応援コメント

    拝読させていただきました。
    現在と、サヤ姉との記憶、街の風景と丁寧に丁寧に描写されていて、なんというかデッサンを何度もなぞって輪郭がはっきりしていくような、そんな印象を受けました。
    知らない風景なんですけど、どことなく郷愁を感じるような。
    特別な何かが起こるというわけではないのですが、夜半に駆けるケモノの様子やくるみを洗うシーンなどちょっとした不思議な気持ちとその解が程よく提示されてとてもいい読後感でした。
    結びは緩やかに淡々と流れていく時間を感じてこれもとても好きな雰囲気。
    いい作品に出会えました。ありがとうございました。

    作者からの返信

    物語が、どんな場所で起きているかということを描きたくて、つい風景描写に力を入れてしまいます。その点に言及していただけて、とてもうれしく思います。東京郊外の宅地開発が進められながらも、まだ自然も残っている辺りの、実在の場所をモデルにして書きました。幻想譚のような不思議な空気感が伝わって、幸いでした。お読みいただき、ありがとうございました。
    島本様のプロフィール欄に「日常の切り取りのような物語」という一文を見つけて、それで読みたくなり、フォローさせていただきました。また、読みにうかがいます。

  • 第1話への応援コメント


    その昔の私の東京時代、谷保には友人の下宿があったので、この作品の舞台はすごく具体的にイメージできます。でも、あの近辺の小川がそんなに里山的なイメージを投影できるほど野趣に溢れたところだったとは。いつも日が沈んでから訪ねて行ってたんで、これはせっかくの風景を味わいそこねたかな、と思いました。実は彼の下宿というのが、ちょっとした怪異がよく起きたところなので(本人談)、小豆洗いが出てきた、というくだりはそれなりに説得力がありました 笑。
    この話だけ単独で読むと、一見怪異っぽく見えたことが、アトホームな隣人との交流の話に回収される形になってますんで、その意味ではすっきりした読後感が感じられます。他の作品も拝読した身からすると、もう少し異界との接点のような曖昧な雰囲気が出ても、という気がしないでもないですが、むだに延びそうですし、からっと爽やかに終わる形がいちばんなのでしょうね。
    ここまで自然の風景を細やかに描けば、最後は「この風情をいつまでも大事に」みたいな文章なりが入ってよさそうなものなのに、「この家もいずれ処分しないといけないのだな」という言葉が当たり前のように出てくるのが、また@sakamonoさんらしいというか。ただの風景賛美ではない諸行無常な美意識が、話に厚みを加えているような気がしました。

    作者からの返信

    谷保の辺りをご存知でしたか。しかもお友達の怪異譚まで聞けたとは、おもしろい。東京も西の郊外へ行くと、駅の周りは栄えているのですが、ちょっと離れるとまだまだ牧歌的な自然が残っています。あの辺り、湧水が小さな川を作って町中を流れていますね。またしても、鋭い指摘をいただきました(笑)。はい、このお話、最初はもっと幻想譚っぽいものにするつもりでした。書き終えた当初は、何か中途半端だなと思ったのですが、時間が経ってから読み直すと、これはこれでいいんじゃないかと、思った次第です。この小説の舞台となる場所を、歩き回って物語を考えたのですが(近況ノートに書きました)、その時住宅街にぽつんと、廃屋のようになっている空き家を何軒か見て、それでこんなふうに考えました。お読みいただき、いつも丁寧なコメント、ありがとうございます。

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  • 第1話への応援コメント

    幻想的な雰囲気の中に温もりを感じる素敵なお話でした。
    サヤ姉さんと歩いている時のジャラジャラという音から何か恐ろしい想像をしてしまい、主人公が窓の外に二匹のケモノを見た時、手に汗を握って読んでいました。 不思議な所から安心できる現実に戻ってきたような感覚で、良い時間を過ごすことができました。とても面白かったです!
    ちなみにうちの所も少し奥地に行くと狸がいますし、住宅街でハクビシンも見たことあります。確かに電線を綱渡りしていました(^_^)

    作者からの返信

    電線を綱渡りするハクビシン。実は私は見たことがありません。馴染みの店のママさんから聞いた話を使わせてもらいました(笑)。怪異譚っぽくしつつも、その正体を明かして、でも本当はどっち? などとあやふやな感じを出したいと思って書きました。良い読書時間を過ごせていただけたなら、本望です。ちなみに、私の住んでいるところは山の裾野の丘陵地帯で、タヌキやキツネやイタチや、ハクビシンもいます(^_^)。お読みいただき、ありがとうございました。

  • 第1話への応援コメント

    立川から南武線に乗ると、矢川はすぐですね。
    西国立あたりは大層な住宅街ですが、矢川まで行くと、どんな感じなのでしょう?
    分倍河原あたりも建て込んでますから、同じような感じなのでしょうか。
    谷保あたりも含め、湧水の多い地域ですね。
    物語の中では、時に時間が前後する様で、主人公と故人とのつながりの濃さを感じさせます。
    合掌。

    作者からの返信

    はい、そうです。そういえば、この辺りの地理にお詳しい方でしたね。矢川の湧いている辺りだと住宅街ですが、多摩川の近くまで下ると畑や田んぼが残っています。田んぼに矢川の水を引き込んでいるのだと思います。畑の水やりや、収穫した野菜を洗うのにも使えますね。矢川から谷保まで歩いて、このお話を考えました。「野辺の出来事」について、という近況ノートに少し写真を載せています。読んでいただき、ありがとうございました。

    編集済
  • 第1話への応援コメント

    淡々としたなかに、最後の「お彼岸になりましたね」という言葉がとても印象に残りました。

    素敵な作品を読ませていただき、ありがとうございます。

    作者からの返信

    「オニグルミを洗い終わったアヤが立ち上がり~お彼岸になりますね」までの3行は最初なくて、推敲を重ねた後で追加した箇所でした。その部分に言及していただいて、とてもうれしく思います。お読みいただき、ありがとうございました。

  • 第1話への応援コメント

    こんばんは。
    角川武蔵野文学賞審査員賞、おめでとございます。
    前半の幻想的な情景と、後半のサヤ姉さんのかつての情景の対比が鮮やかで、何気ない一言一言がじんわりとしみてきて、寂しさと暖かさに包まれる、そんなお話でした。
    両手を合わせて、ごちそうさまでした、という気分です。

    作者からの返信

    こんばんは。これを書きながら、もっと幻想譚っぽい話にしようかと思っていましたが、あまりそんなふうにはならなくて、中途半端かなと思ったのですが、そのあたりの塩梅が結果としてよかったのかな、と思います。文章にはこだわっているつもりがあるので、読み取っていただけるととてもうれしいです。コメントいただきまして、ありがとうございました。

  • 第1話への応援コメント

     こんばんは。第二回角川武蔵野文学賞審査員賞、おめでとうございます。
     以前も拝読させていただいて素敵なお話だと感服していました。ご受賞で改めて拝読したのですが、幻想と現実が入り交じった独特の世界の虜になっています。こんな世界を僕も経験してみたい。。。
     素敵なお話をありがとうございました❤️
     そして、改めておめでとうございます❤️

    作者からの返信

    こんばんは。お越しいただき、ありがとうございます。幻想と現実が、何とかうまい塩梅に入り交じるように苦労しています。そう言っていただけると、苦労の甲斐があるというか、とてもうれしいです。祝辞(?)をありがとうございました。そして大賞受賞、おめでとうございました!


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    第1話への応援コメント

    湧き出る水の流れのように淀みなく美しい文章でした。狐火も小豆洗いも、どちらも敷居がいつもの作品より更に低くて、日常の風景にしっくりと馴染んでいて、違和感が感じられませんでした。亡くなったサヤ姉の人柄が短くも丁寧に綴られたエピソードで偲ばれて、一緒に月夜を見上げたくなります。今まで読ませて頂いた@sakamono さんの作品の中で一番、好きかもしれないです。
    それにしてもハクビシン、そちらでも増えてるんですか? 昨日の夕方、何かが2頭、向かいの家の庭を突っ切っていくので、猫かと思いつつよくよく見たら、アライグマでした……(TдT)

    作者からの返信

    私の住む辺りでは昔から、タヌキやキツネやイタチが普通にいるので、取り立てて意識していなかったのですが、近所の人に聞いたところによると、ハクビシンも最近はいるみたいです。昔々「ハクビシンの来る宿」なんてところに泊まった時に見ました(笑)。最初はもっと幻想譚っぽくするつもりで、結果としてこんなふうになりました。中途半端かなとも思ったのですが、そう言っていただけると、これでよかった、と自信になりました。他の人に読んでもらえて、コメントをいただけるって、とても為になります。お読みいただき、過分なお言葉まで、ありがとうございました。


  • 編集済

    第1話への応援コメント

    コメント失礼いたします。

    現実的なのか非現実的なのか、独特な雰囲気のある物語ですね。狐火やら小豆洗が出てきても、現実的な世界から完全に外れてはいない、みたいな・・・
    変なコメントになってしまってすみません。
    純文でありながらエンタメの要素もあっておもしろかったです。

    作者からの返信

    現実と非現実の淡いのような空気感を出したかったので、いただいたコメント、とてもうれしく思います。ジャンルも現代ファンタジーにしようと最初思ったのですが、敢えて現代ドラマにして、その淡い感じを出せたらな、と思いました。お読みいただき、ありがとうございました。

  • 第1話への応援コメント

    静かに流れる時間。その中で活発に動き回るハクビシン。じゃらじゃらと洗う音がサヤ姉を偲ぶ数珠のようにも聞こえ、なんとも言えない詫び錆びの空間が生まれてますね。
    武蔵野作品は網羅したつもりでしたが、名作を発見できて嬉しいです☆
    とても面白かったです★★★

    作者からの返信

    確かに。じゃらじゃらとオニグルミを洗う音は、数珠の音のイメージと重なりますね。書いた本人はそんなふうに思い至っていませんでした。^^; 別の視点を提示していただいたようで、とてもためになります。たぶんお分かりだと思いますが、立川から南武線で数分のところが、この作品の舞台になっています。ありがとうございました。