第9話 再対決
翌日、再び特訓に入るため朝食後、恵姉ちゃんと山の中でも広いところに出た。
「恵姉ちゃん。あの少年は風の巨人を出しただろ。」
「うん。」
「だから僕も火の巨人を出せるんじゃないかと思ったんだ。やってみるよ。」
火の爆ぜる音とともに巨人が現れた。
「すごい。和君、いつの間に。」
二人で感動していたから近づいてくるのに気がつかなかったようだった。
「お前らもできるようになったんだな。」
という声とともに風の巨人が現れた。よく見るとあの時の少年がいた。風の巨人は火の巨人につかみかかってきた。能力と能力がぶつかる。少年の力と僕の力のせめぎ合いだ。どうやら大量の能力量を必要とするらしい。少年の方はどうなのか。わからない。僕は特訓を思い出した。巨人同士は今組み合って力のせめぎ合いをしている。少年と初めて対峙した時、飛んでくる扉の一部を燃やしたように、特訓で木を投げてもらって火で消したように巨人同士もぶつけて相殺させることができるのではないか。
僕は力を振り絞った。
火と風はぶつかりあい、すさまじい音を立てて消えた。相殺に成功したようだと思った瞬間、疲労感が襲ってきた。僕は汗まみれになっていた。
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