第3話 協力者
父はこう続けた。
「そうは言ってもお前はまだ能力が発現したばかりで不安だろう。協力者兼指導者を用意してある。入ってきなさい。」
リビングから廊下に続くドアから現れたのは三年ぶりに会う女性だった。
「おう、和君久しぶり。ただいまご紹介にあずかった協力者兼指導者です。」
「恵姉ちゃんが協力者兼指導者って。」
「恵子ちゃんも能力者なんだ。恵子ちゃん、和彦を頼むね。」
「って、父さん。僕達は何をするんだ。」
「和君。初めの依頼は政府要人の警護だよ。」
父さんのかわりに恵姉ちゃんが答えた。政府要人の警護って僕一応、高校生だぞ。そうだ。恵姉ちゃんも大学一年生ではないか。
「和君、私も能力者だから大学辞めたよ。和君も高校やめるしかないよ。」
「簡単に言うなよ。」
「簡単に言うなよ。」
同時に恵姉ちゃんが言った。完全にハモっていた。一瞬ポカンとすると
「これが私の能力よ。他人の心を読んだり、茫然自失にしたり出来る。それとケガを回復させる能力もあるわ。」
僕はまだ頭が事態の進行についていけなかった。
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