第4話 初任務

僕と恵姉ちゃんは外務大臣の邸宅の中にいた。お屋敷の中はわれわれ庶民の家とは歴然とした差があった。

「外務大臣の自宅にも警護がついてるじゃん。僕たちの出番はなさそうだね。」

「油断しないの。身体能力なら警護の人の方が上だけど超能力なら私たちの方が上なんだから。」

警護の人からジロリと見られて僕と恵姉ちゃんはすくみ上った。僕は軽口をたたかないようにした。そのうちに深夜を迎えた。睡眠時間を多くとらないと脳に悪いのだがと心の中でグチを言っていると何やら外が騒がしい。玄関の戸が内側に吹き飛んだ。こっちに飛んでくる。僕はすぐに火を出して戸を燃やした。跡形もなく消失した。なんとか反射的にできたみたいだ。しかし今のでかなり能力量を使ったようだ。

警護の人たちが玄関になだれ込む。ざっと十人はいるだろう。しかし、それも突風でなぎ倒された。

「和君、来たわよ。彼が敵で能力者ということらしいわよ。」

突風が起こった先には同じくらいの年の少年がいた。

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