俺だけ入れるご都合ダンジョンで世界最強に成れたかもしれない〜引ニート、チート持っても引ニート〜
ネリムZ
俺だけ入れるご都合ダンジョンで世界最強に成れたかもしれない
この男、34歳の引ニート、親の脛をかじり朝起きてネット、寝る前にネット、時々アダルト。
体型は豚、フリー素材のオタクのような太った体型である。
親は優しい人である。
なんの生産性も産まない穀潰しに期待して金を貢ぎ、支えているのだ。
それに感謝する事もなく自堕落な生活を送る男、そんな男に転機が起きた。
それは何か、それにはまずこの世界の事を少し知る必要がある。
ここは地球とゆう1つの惑星。
だが、とある日を境にダンジョンと呼ばれる不可思議な建造物があちこちに出現した。
ダンジョンからはモンスターと言う化け物が出て来る事がある。
それを防ぐ為にダンジョンを攻略してダンジョンコアと呼ばれるダンジョンの核を破壊してダンジョンを消滅させる職業、それを探索者と呼ぶ。
ダンジョンを探索者核を破壊する。それが役目だ。
ダンジョンには様々なアイテムがあり、不可思議な現象を起こせる物もある。
ダンジョンに挑む者は紋章と呼ばれる力がある。
先天性な物に後天性な物がある。
先天性の物は右手の甲に、後天性の物は左手の甲に現れる。
先天性な物はユニークと呼ばれて一人一人違う。
だから、特異な力が多いのだ。
後天性な物は戦い方のサポート等がメインだったりする。
紋章が無い人でもダンジョンに挑む人もいる。
だが、いずれ限界が来るのだ。
後天性な物は基礎紋章と技能紋章に別れる。
基本紋章を得て、1つ、または複数手に入る事もある技能紋章。
技能紋章は例えば魔法や剣術等を扱った人の無い者でも使えるようにする。
そして、今の1番稼げる職業は探索者となっている。
そしてこのクソニート名を『
「ふむ、やっぱり猫耳少女はええのぉ〜」
そんな事を呟いた。
「あ?」
突然パソコンの電気が消えた。
停電だと思った仁音はパソコンの電源を付けようと手を伸ばす。
たが、そのボタンの所にダンジョンに入室するダンジョンゲートが会った。
「なっ!」
ダンジョンゲートに触れた仁音は吸い込まれるようにダンジョンに入室する。
仁音は先天性の紋章である。
だが、戦闘では一切使えず、後天性の紋章も無い。
故に探索者には成れなかった。
学力も無く、ひたすらネットに身を落とした仁音。
そんな仁音の紋章の力は『独占』であった。
任意では使えないその力。だからこそ仁音は未来に期待はしていなかった。
だが、この日、この瞬間に仁音の人生は変わる。
所変わってダンジョン内部に入った仁音はだらしない格好で倒れていた。
「いたた、な、んだよ?」
そんな事を呟いて目を開こうとしたが、それよりも速く記憶が捩じ込まれる。
言葉が聞こえた訳でも、文字を見た訳でも無いのにそれを知っているかのように違和感なく言葉を得た。
《独占の力を使用します》
《独占の力の脱皮を開始します》
《独占は支配に変わります》
《ダンジョンが独占ダンジョンに変わります》
《以後、マスターの任意で入る事も出る事も可能です》
《マスターが認めて、マスターを信頼した人では無いと入れません》
《支配の完全変換が完了しました》
《独占ダンジョンを支配します》
《支配完了しました》
《独占ダンジョンはマスターの所有物となりました》
これは後天性の紋章を得た者に起こる現象で、魔法などを使えるようにしてくれる。
産まれた時から出来るように、記憶や経験に捩じ込まれるのだ。
「な、なんだってんだ」
仁音はそんな事を呟きながらも何とか冷静に成れた。
冷静になって自分の紋章が変わった事に気がつき、そしてここがダンジョンの内部だと理解する。
「独占ダンジョン⋯⋯か。えーと『地図』」
そう仁音が開くと3Dのダンジョン内部の地図が仁音の目の前に出て来る。
宝箱の位置、アイテムの位置、モンスターの位置、階層を移動する為の階段、その全てが見える。
仁音のダンジョンは一定の時間事に全てがリセットされる。
なので、無限にアイテム取り放題なのだ。
「最高だな」
だが、ここで仁音、最大の問題を迎える。
それは⋯⋯長年狭い空間に居た事により広い空間に慣れて無いのだ。
なので、腰を抜かして歩けないでいた。
なんて情けない。
《自分の身体を支配しますか?》
「は?」
《自分の身体を支配しますか?》
「いや、既に俺の身体だろう?」
《自分の身体を支配します》
《完了しました》
《身体の怯えを取り除きます》
《成功しました》
歩けるようになった仁音は疑問に思いながらも『地図』を使って1番近い宝箱に向かう。
「ああ、鬱陶しい!」
そう叫んだのは仁音の記憶に1分刻みで捩じ込まれるからだ。
《独占ダンジョンのLvが上がりました》
《独占ダンジョンのLvが上がりました》
《独占ダンジョンのLvが上がりました》
《独占ダンジョンのLvが上がりました》
《独占ダンジョンのLvが上がりました》
《独占ダンジョンのLvが上がりました》
《独占ダンジョンのLvが上がりました》
《独占ダンジョンのLvが上がりました》etc.
と淡々と流されているのだ。
さらに、その記憶が捩じ込まれるに連れて『地図』も更新されてしまいなかなか宝箱或いはアイテムに近づけないでいた。
ダンジョンを支配してもダンジョン内のモンスターを支配した訳では無い。
だからこそモンスターを避けて移動しているのだ。
《独占ダンジョンのLvが最大になりました》
「お、終わったのか?⋯⋯ぐ、な、んだ」
突然仁音の記憶に大量の記憶が、身体に経験が捩じ込まれる。
独占ダンジョンの階層は30程度だったが、徐々に大きくなって行き、最終的には100層になった。
「な、なんだよ」
大量の情報と記憶を既に持っていたかのように戸惑いが無くなる。
『地図』を見ると最下層には大きな木がある事に気がつく。
最初に目指すのはソレと決めて仁音は近くの宝箱に向かって進む。
そして、ついに到着した。カラフルな木の実が実った木である。
「宝箱じゃないのか?」
『地図』を確認して見ても確かに宝箱のマークだ。
つまり、これは宝箱と同じ性能を持っていると言う事で、この木の実が中身なのだろと理解する。
仁音は1つ木の実を取り、独占ダンジョンを支配した事によって使える能力を使う。
「『閲覧』」
膨大な叡智と魔力を秘めた特別な木の実。
1つ食べるだけで賢者と呼ばれる程に賢く、魔法の扱いに長ける。
皮ごと食べれる。
仁音は試しに食べてみた。
すると、
「うめぇぇぇえ」
甘味と酸味が調度良く、硬さも良い。
みずみずしくそれでいて中身もしっかりしている。
仁音は実っている叡智の実を全て食べた。
結果、
「ぐがああああああああ」
最大限の激痛を味わって気絶した。
数分して起きる。モンスターに襲われなかったのは運が良かったと言う他無い。
「これが、叡智か?」
魔法の使い方や諸々の知識が記憶に捩じ込まれる事が分かった。
さらに、大量の魔力が手に入ってる事に気がついた。
魔力量は感覚で分かる。魔力とは魔法を使う為のエネルギーだ。
個人差がある。
そして、1つ食べれば賢者と言われる程の木の実なのだが30個以上食べた事によって魔法に関しては化け物と言って良いだろう。魔力も同様。
それだけではなく、地球の事に関する知識も全て手に入れた。
今最難関大学のテストを受けても満点を取れるだろう。応用も可。
そんな仁音の左手の甲には赤色の後天性の基礎紋章があり、小さい丸い物が中にあるのだが、その1つが光っている。
これが技能紋章であり、『ピース』と呼ばれている。
仁音はその『ピース』に意識を向けると、『ピース』の内容が分かる。
【魔力操作】
魔力を直接操り、具現化する。
魔法には本来『詠唱』が必要なのだ。
詠唱して魔法陣が出来て魔法が使えるプロセスが必要なのだ。
だが、これには詠唱と魔法陣のプロセスを省き、更には魔法など関係なく魔力と言う力を自在に操れるのだ。
ベテラン魔法使いが最大威力の魔法を打つには数分の集中と詠唱が必要だが、それを一瞬で使える程の凄さだ。
仁音はこの結果を理解している。これも叡智の力で理解力が上がっているのだ。
体型に変化はなし。
仁音は再び動き出す。
初めての宝箱を見つけた。
ミミックだとしてもモンスターとして分かるのでミミックでは無い。
宝箱を開ける。
中には1つの短剣が入っていた。美しいデザインの青色である。
耐久10000/10000
空間を斬り裂いて遠距離攻撃が可能とする武器。
空間そのモノを斬る事を可能とした神話の武器。
うむ、強い。
この世界の武器の○○級は上から
それからも宝箱やアイテムのある所に向かった。
落ちているアイテムには特に要らないと分かった。
なぜなら大抵が『上位回復ポーション』と言う秘宝級のアイテムであったからだ。
これは傷を癒す事は出来るが病は治せないポーションで致命傷程度の傷ならその箇所の掛けるだけ完全治癒出来る物となっている。
後はモンスターによって壊されている物が多数あった。
仁音は宝箱をメインとして探す事に決めた。
次に見つけたのは叡智の実のような木の実が実った木であった。
創造級/武芸の実
食べるとランダムで武芸に関わる技能を得る。1つ食べるだけでも〇聖だの〇王だの言われる程に強くなる。体力と筋力が大幅に上昇する。
と、言う訳でこれまた美味く仁音は食い尽くした。
高い位置にあるのは【魔力操作】で鉄のような物を具現化して蛇のように動かしながら木の実を取った。
結果、絶対な痛みを得て気絶する。
起きると体型に変化は無かったが『ピース』にもう1つの光があった。
【真芸者】
全ての武術を得た者。
木の実を食べただけでは極める事は出来ない。
それからも宝箱を探しながら下の階層を目指した。
途中モンスターの近くに行ったので強くなっいると自覚のある仁音はモンスターに戦いを挑む。
まず、【魔力操作】で身体能力を向上させる魔法を使って、地を蹴り接近してゲームで見るゴブリンのようなモンスターに斬り掛かる。
剣術を学んだ人でも動体視力では追い付けない速度でゴブリンの首を斬り飛ばした。
「身体能力強化魔法要らなかったな」
ただ、そう思った。
身体能力も大幅に向上した仁音には身体能力強化は必要なかったのだ。
体型はデブのままである。
そして、宝箱を取り尽くした。
中には『エリクサー』とゆう最上級ポーションに『偽装のマント』などがあったが2つとも
そして、5層を突破するにはダンジョンにある5層事にある『ボス部屋』があり、そこにいる『ボスモンスター』を倒さないといけない。
ボス部屋には大きな扉があり、それを押すと中に入れる。
中には上半身人間で下半身馬のボスモンスターがいた。
持っている武器は大きな斧である。
「これは、強そうだな」
仁音は『閲覧』でそのボスモンスターを見る。
5等級/ミノラ
大きな斧を持ったボス型のモンスター。狂人的に人間を襲い破壊し喰らう存在。魔法は一切使えない。
のようだ。
「さあ、行くぜ!」
仁音はアニメの主人公になった気分でミノラに挑む。
仁音は本気で地面を蹴ってミノラに接近する。
ミノラは斧を振ろうとしたが、チートによって強化された仁音には遅かった。
「空間切断!」
短剣の力を使って空間ごと斬り裂いてミノラを横に真っ二つにする。
「呆気な」
ミノラが消滅していく。
ボスモンスターはモンスターと違い殺られると消滅するのだ。
そして霧のような物は一点に溜まり、大きな宝箱になる。
開けると、そこには1つの袋があった。
無限にアイテムをしまえる。
「お、やっりー」
今の仁音が持っているアイテムは持ち運べるだけしかない。
なのでエリクサーと短剣だけである。
マントはサイズが合わなかった。
だが、これがあれば問題解決である。
大きさは自由に入る訳ではないが、袋の入口がかなり広がるのでミノラの斧くらいは入るだろう。
斧も消滅している。
さらに進んで行く。
宝箱を探していると再び『叡智の実』や『武芸の実』があり全て食べては気絶していた。
耐久性6000/6000
悪を犯して無い者は斬る事が出来ない。悪を犯した者には与えるダメージが向上する。
袋行き。
基本的な火属性魔法を獲得出来るようになる本。
【魔力操作】あるので要りませんと言う事で袋行き。
このような技術的な本がメインだった。全て袋行きである。
そして、10階層のボスモンスターは大きなスライムであった。
5等級/エロスライム
美少女美女を嬲り楽しむのが趣味。ピンク色をしている。体内は酸になっており、武器を溶かす。
ふむ、なかなかに厄介な能力を持っているようだが仁音には意味が無い。
仁音は【魔力操作】で自分の魔力の半分を込めた炎の球を飛ばす。
スライムはそれを飲み込むつもりなのか体を肥大化させて真正面から受ける。
スライムと炎の球が当たる。
刹那、爆音と爆炎が広がり数秒後にはダンジョンの地面すら溶けて、1つの大きな宝箱箱があった。
「おっふ」
さすがにやり過ぎたと感じた仁音は宝箱を回収する。
宝箱の中身は槍であった。
耐久10/10
槍の半分から上を変則的に動かす事が可能になった槍。再生可能な槍なので耐久が低い。
袋にしまった。
今使っている短剣の耐久が5420となっている。
仁音は奥へ奥へと進む。
再びあの木の実がある。
独占ダンジョンには5層事にあの木の実の実っている木があるのと、宝箱のアイテムには関連性があると分かった。
例えば今だと投擲アイテムがそうである。
今更だがモンスターの等級について教えよう。
等級は10〜1まであり、10等級が1番上で5等級はベテラン探索者5人で余裕で勝てるレベルで、10等級になると
20階層のボスは6等級で沢山のゴブリンをお供に付けている『ゴブリンロード』と言うボスモンスターだった。
仁音は集中して、魔法で隕石のような物を生み出してゴブリンを殲滅していく。
背後に回っていたゴブリンにも気づている
仁音は回転して回し蹴り、なんてのはこの体型では難しい。
確かに筋力は上がっているがそれでもデブはデブなのだ。
だから普通に短剣を振るって斬り裂いた。
跳躍して壁を登りながら隕石を落としてゴブリンロードに攻撃する方法を考えるが、結局隕石ぶつければ終わりじゃね?と考えた仁音は隕石をゴブリンロードに向かって落とした。
ゴブリンロードの手には大剣がある。
ゴブリンロードは大剣を力任せに振るい、その衝撃波で隕石を粉砕する。
「⋯⋯ッ!」
これには仁音も驚く。
だが、それまでだ。
仁音は水素と炎が混ざってない炎を生み出して、発射した。
ゴブリンロードは先程と同じように大剣を力任せに振るい衝撃波を生み出して炎を霧散させようとした。
だが、衝撃波によって水素と炎が混ざり爆発が起きる。
爆発によって生み出された煙がゴブリンロードの視界を奪い、煙からは1人の太った影が生まれる。
煙から出て来たのは当然仁音である。
「空間切断」
仁音は短剣の能力をフル活用して斬り裂いた。
これで、討伐完了⋯⋯ではなかった。
残ったゴブリンも一掃しないといけないのだ。
数分後ゴブリンを殲滅し終えた仁音は魔法を使ってモンスターの中にある『魔石』と呼ばれるモンスターの心臓を取る。
『魔石』には今回は省くが幾つかの使い方がある。
だから回収してとくのだ。
そしてゴブリンロードの宝箱を開ける。
中からは鎧が出て来た。
鎧を見た瞬間、内容を確認しないで袋にボッシュートした。
着れないのにあっても意味は無い。
仁音は下の階層ならレアアイテムが多いだろうと予想(ゲーム的なアレ)して下の階層に行く事をメインにした。
木の実は全て食べるが。
25では6等級の魔法を使うスケルトン『リッチ』である。
リッチは大量の骸骨を生み出して襲わせて来る。
「アンデットには聖属性!」
叡智によって全ての属性を把握しているので使う分には問題ない。
だが、ここで仁音は見た目にもこだわる事にした。
適当に聖属性の極太レーザーで一掃なら簡単だが、それだと芸がないと思ったのだ。
無駄なこだわりである。
ここで使ったのは津波である。
聖属性を水のようにして、大量に呼び出してアンデットの骸骨達に放つ。
神々しい波に呑み込まれた骸骨は次々と消滅していく。
ちなみに『叡智の実』を100個は軽く越えている程に食べた仁音の魔力量は8等級の魔法をメインとして戦うボスモンスタークラスである。
世界に轟く賢者の魔力量の60倍程度だ。
そんな魔力量で魔力の制御も抜群な仁音の聖属性の波はリッチに大ダメージを継続的に与える。
つまり、あっさり終わるのだ。
リッチの宝箱の中身は植木鉢と土と種であった。
全てセットで『魔法の実育成セット』ざっくり言うと叡智の実の下位互換の実を育てる事が出来るアイテムである。
袋にごー。
30階層では既に相手の情報すら見るのが億劫だと思った仁音は目の前の狼のような顔や毛皮だが人間のような体をしているモンスターに向かって地を蹴って接近した。
ボスモンスターは一瞬で後ろに移動した。
「ぬ?」
疑問に思ったがどうでも良いと思った仁音はボスモンスターに接近する。
ボスモンスターは正拳突きを仁音に向かって突き出すが、30階層程度のボスモンスターのスピードでは『武芸の実』を100個は軽く越えている程食べている仁音には遅い。
体を捻って躱してチート短剣の能力を使ってあっさり勝利。
「そろそろこの能力も使えないな」
短剣のこの力は耐久の現象を速めるので仁音はこれで当分は使わないと決めた。
それからも進んで、ついに90階層となった。
来ている服は自分の好きなアニキャラが大きく水着姿で描かれている物で、武器は75階層で手に入れた短剣だ。
耐久10000/7240
如何なる現象も断罪する短剣。
と言う物である。
ちなみに空間を斬り裂いて攻撃してはい終わりをしてくれる短剣は壊れている。
そして90階層を突破する為のボスに挑む。
実は仁音は80階層辺りのボスモンスターからかなり苦戦している。
1回1回回復しなと持たない程には。
だが、その分木の実達の数も増加しておりお腹一杯に成程には沢山あった。
気絶して腹が減り再び食べる事が出来たので今の所木の実は全て食べている。
宝箱と同じマークな木の実の木だが、空間が木の実だけ広い事が分かっているので問題なく行けれる。
そして、今回のボスモンスターは強いと感じた。
9等級/フェニックス
最上位の吸血鬼の王よりも再生速度が速く、死しても再生して復活する。その涙は如何なる病も傷も一瞬で癒し、その血は如何なる者も不死にし、その羽で編まれた装備は火を無効にする。
ただの化け物である。
仁音は火には水を、と言う事で二酸化炭素と水を組み合わせた液体を使って大剣のような物を作り出した。
それを操ってフェニックスに斬り掛かるが、フェニックスはそれを軽く躱す。
フェニックスにはただの魔法では意味が無いと仁音は一瞬で理解し、今度は自ら攻める事にした。
まず、魔法で飛翔して断罪の短剣でフェニックスに斬る。
短剣だが、その威力は英雄レベルの重剣士に勝り、その速度は英雄レベルのアサシンよりも速い。
フェニックスは斬られる。だが、一瞬で再生する。
フェニックスは羽を羽ばたかせて火の風で仁音を攻撃する。
仁音は水の壁で防ぐ。
ここで二酸化炭素を使わないのは一瞬では目に見えない物を生成するのが出来ないからだ。
再びフェニックスに高速で肉薄し、断罪の短剣で『再生』と言う現象を斬り裂いた。
結果、ダメージを回復出来ないフェニックス。
これは勝ったと思った仁音だが、数秒掛かるようだが普通に再生した。
あくまで現象を『斬る』だけであるので、斬られた現象を再生すれば再び再生出来るようだ。
フェニックスは口から火を吐き出すが、それを走りながら躱す。
仁音のスピードが速くフェニックスでは追い付けない。
仁音は再び肉薄し、今度は短剣で同じように再生の現象を斬り、さらに連撃を加えていく。
さらに、短剣には水や毒を纏わせているので斬った所から水や毒が侵食していく。
フェニックスは体の火を膨張させるので仁音は距離を取り、フェニックスは自分の体を噛み裂いて行く。
これによって体内にある水や毒を抜き取り、再生に時間は掛かったが再生した。
だが、再生を一気に速めた事によってフェニックスの体力は大幅に減少している。
だが、その体力をも回復していく。
「キリがないな」
そう思った仁音は今度はモンスターの絶対的弱点『魔石』を狙う事にした。
先天性紋章の『支配』で自分の魔法を支配して、潜り込ませた水や毒を伝ってフェニックスの内部情報を得ていたので魔石の場所を知っているのである。
仁音は袋からとある槍を取り出す。
耐久1000/1000
投槍。魔力を込めるだけ飛ぶスピードが上がる。だが、容量限界まで魔力を注ぎ、さらに注ぐとすぐに壊れる。
魔力を限界まで一瞬で込めて、飛びながら確実に狙えれるように位置を調整する。
「ここだ!」
『武芸の実』を数えられない程食べた仁音の槍投げは的確に魔石を撃ち抜いた。
フェニックスはそれによって消えて宝箱が残った。
宝箱の中身はズボンやフード付きパーカーがあった。
黒色である。
耐久5000/5000
魔力を込めると自分の体の欠損部分や病をも再生し、耐久も回復させて服を再生していく。耐熱耐寒性能あり。サイズ変化
ズボンも同じような物だった。
つまり、再生の力が使えて簡単には壊れないのだろう。さらに熱さや寒さ対策にも使える。サイズ変化は自分の体にあったサイズに自動的になると言う物だった。
仁音は着替えた。
次に95階層のボスモンスターはドラゴンであった。
9等級/ベヒーモス
龍の頂点。最凶であり最項のドラゴン。
短いが、強い事は分かる。
硬く、強い。⋯⋯だが仁音は笑う。
なぜなら、
「フェニックスより弱いな!」
超高速再生のないドラゴン程度自分の相手にはならいと仁音は思い、結果としてあっさり終わった。
宝箱の中身は大剣であった。
耐久5000/5000
龍を殺す事に特化した大剣
そして、100階層まで行く道では今まで以上に大量の木の実があり、食べるのに苦労した。
宝箱は無かった。
そして、100階層を突破したら大きな木に辿り着く。
最後の決戦に仁音は挑む。
中には鎧を着た身長2メートルはあるであろうボスモンスターが居た。
10等級/
智恵を得る為に自らも捧げる貧欲な神。ルーン文字を極め、開戦を合図したと言われる神。
威圧感が今までのボスモンスターとは圧倒的に違うと仁音は感じた。
仁音はそれでも逃げないと戦うと決めて、断罪の短剣を思って挑む。
オーディンは槍を持っていた。
その槍を仁音に向かって投げる。
仁音はそれを躱したが槍が独りでに襲って来て、それを躱したが再び襲ってくる。
自動的に戦ってくれる槍なのかもしれない。仁音はさっきので雷槍が壊れているので軍神に向かって放つ事が出来ない。
槍を躱し、いなしながら軍神に近づくが、軍神が手を伸ばすと槍が軍神の元に戻って来て、槍を仁音に突き出す。
その速度は今のチート仁音でも驚く程であった。
仁音は何とか躱したが、頬にかすり傷が出来る。
魔力を込めて回復させる。
仁音は色々な魔法を大量に放つが、軍神が片手を伸ばすと半透明の結界が顕現し、その魔法を防ぐ。
「まじか」
驚くが、すぐに飛翔の魔法を使って、さらに加速の魔法を使って風魔法で抵抗を弱くして最速の速度で近づいて行く。
軍神は同じように結界で防ごうとしたが、断罪の短剣の効果でそれを斬り裂き、軍神に近づく。
軍神は槍を突き出すが、時すでに遅し。
仁音は自分の持っている全魔力を使って一点集中の炎を放つ。
刹那、高熱や大爆発が軍神と仁音を襲う。
仁音は気絶する。
数分後、仁音は目覚める。勝者はこれで分かるだろう。
仁音が前を向くとそこには宝箱はなく1本の槍が刺さっていた。
軍神の使っていた槍である。
契約者:天月仁音
絶対に壊れない。狙った相手に飛んで行き、自分が戻れと念じるまでは自動的に戦ってくれる。奪われる事も無い。神を滅する事を可能にした槍。森羅万象を司る。
なんか物騒だ。
仁音は本命と言わんばかりに下の階層に進む。
つまり、大きな木がある所だ。
大きな木の場所は太陽が無い筈なのに日差しがあり、仁音には辛い光を放っいた。
豊かな緑、心地よい音を出す川、そして、沢山木の実を生やした大きな木。
仁音はその木に触れる。
《支配を発動します》
支配の力は任意で使えるが、制御出来るとは言ってない。
《
《
《
《ルーン文字を獲得しました》
《記憶にねじ込みます》
慣れたねじ込みに仁音は苦笑いする。イケメンでは無い人の笑いは特に何とも思わない。
世界樹の木の実はこんな感じだ。
全知全能を得る事を可能にし、身体能力の全てを強化する。武芸、魔法に関する事を急激に成長させる。
今は食べないでおこうと決めた仁音はダンジョンから出る事を決める。
《売却可能アイテムがあります》
仁音はこれも理解しているので、売却しても問題ないアイテムを売却する。
《合計3000万です》
部屋に戻ると既に朝で、部屋には3千万があった。
仁音がそれを見て最初に思い浮かんだのは『両親』の顔だった。
仁音は部屋を出る。その金を持って。
〜後日談〜
仁音は親と色々と話し、金の事は『投資』活動と嘘をついて誤魔化して、親孝行した。
両親は仕事を辞めてゆっくりと暮らしている。
仁音は家から出る事も無く今日も『独占ダンジョン』に入り、ダンジョンを攻略していく。
ダンジョンは世界樹の所と1番上なら自由に移動できる。
だから、リセットされたら1から攻略しているのだ。
ボスモンスターや宝箱の中身も変わっている。
これが、仁音の人生となった。
俺だけ入れるご都合ダンジョンで世界最強に成れたかもしれない〜引ニート、チート持っても引ニート〜 ネリムZ @NerimuZ
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