第24話

 ■■■■■■■■■■

 024_エロフ2/2

 ■■■■■■■■■■



 フライを使うと移動が楽で速い。

 おかげでまだ明るいうちに屋敷に帰ることができた。


「帰ったよ」

「サイ様、お帰りなさいなの」


 アルテミスの笑顔を見ると、体の疲れが吹っ飛ぶね。頭を撫でてやる。


「坊ちゃま。アルテミスはロリ枠ですよ」

「ロリとか関係なく可愛いの」


 アルテミスの頭を撫でながらパルに答える。


「坊ちゃまがロリに染まっていくのです。危険なのです。今日は大人の魅力を見せつけるのです!」


 パルが胸を寄せて上げる。そんなことしなくても、十分爆乳だから。

 それに、オレはロリじゃないからな。それに、パルの魅力(爆乳)は十分に理解しているし、夢中ですよ?


 パルが壊れかけてしまったけど、なんとか落ち着かせた。

 とりあえず、食事まで少し時間があるので、ロカイで石鹸を作ろうと思う。

 石鹸自体は簡単な材料で作れるので、そこにこのロカイの果肉を漉したジェル状の液体を加える。


 こういう時にアナライズが役に立つ。

 どの程度の量のロカイを加えればいいか、アナライズが分量を教えてくれるのだ。

 それによると、体を洗う石鹸には8パーセント、髪を洗う石鹸には17パーセントが最適だと分かった。

 体用と髪用の石鹸は別物らしい。今まで同じ石鹸で全部洗っていたけど、これからは使い分けることになる。


 夕食後、作っておいたカロイ入りの石鹸の状態を確認する。

 体用の石鹸は固形になっていたけど、髪用の石鹸は固まっていなかった。でも、このドロドロのものが完成形だと分かった。本当にアナライズは便利だ。


「パル。風呂に入るよ」

「はい! お供します! 大人の女性の魅力を、いかんなく見せつけてやるのです!」


 まだアルテミスと張り合おうとしているのか……。


「はいはい。ほら、行くよ」

「はぅ、坊ちゃまが積極的なのです。今日はあんなことやこんなことをされるのですね! いいでしょう! このパルの身と心は坊ちゃまのもの。たとえ壊されたとしても悔いはありません!」


 何を壊すと言うのか? 本当に困った奴だ……。


 風呂場に入ったオレとパル。

 パルの瞳は乙女のようにキラキラしている。

 新しい石鹸がとても嬉しいようで、何よりだ。うん、そういうことにしておこう。


「パルの髪を洗ってあげるから、そこに座って」

「坊ちゃまに髪を洗っていただけるなんて、パルはとても嬉しいです」


 ブツブツ言って体をクネクネさせるパルを座らせるのが大変だった。

 お湯で髪を濡らし、新しい石鹸を塗る。パルは髪が長いのでやや多めに髪用の石鹸をつけて泡立てる。

 泡の柔らかさがこれまでの石鹸と明らかに違う。

 ブクブクと泡立ち、加えておいたバラの香りが立ち上る。


「いい香りなのです」

「バラのエキスを加えておいたからね」

「坊ちゃまは女性の気持ちが分かっておいでですね。うふふふ」


 十分に泡立て、頭皮を揉みほぐすように洗ったので、頭皮と髪の汚れを浮き上がらせただろう。

 こんなことを言うと、パルは汚くないと反論すると思うので、あえて言わない。

 お湯で泡をしっかりと洗い流す。次は体用の石鹸だ。


「次は体を洗うからね」

「はぅぅ……どこを洗うのですか? 腋ですか? それとも……」

「体中だよ」

「蹂躙するんですね!」


 パルの言葉は無視して、手の上で石鹸をクチュクチュ泡立てる。

 その泡をパルの褐色の肌につける。

 パルの肌はスベスベだったが、泡はしっかりと肌に吸着して落ちない。これくらいの泡が一番効果を発揮する。

 肩から背中、そして腰へと泡を塗りつけていく。もちろん、パルは一糸まとわぬ生まれたままの姿。

 前のほうへ行く前に腋に泡をつけるのだが、毎回声を出すのは止めてほしい。オレだって男なのだから、反応してしまうだろ。


 腕、胸……胸……胸……お腹……下腹部……下腹部……お尻……お尻……お尻……太もも……太もも……太もも……太もも……太もも……。


「うふふふ、相変わらず坊ちゃまは、パルの太ももが好きですね」

「いや、これは洗っているんだからね……」

「それでは、これはなんですか!?」


 泡で隠していた股間をパルが掴む。


「お、おい、止めろよ!」

「次はパルが洗って差しあげます」


 いつの間にか用意されていたマットの上に倒され、パルが肌を密着させて来る。


 このエロフめ、何を……?

 そのまま体を動かして、オレの体に泡を擦りつけてくるのだが、これがまたいい……。


 風呂は気持ち良いものだ。

 この言葉が全てを物語るであろう。


 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る