【episode1-運命の灯り】


魁人かいと沙楽さらが出会ったのは、夏祭りの夜のことだ。



小学生だった2人は、互いが人生で初めて深い部分で繋がる相手になることなど、この時は思いもしなかった。





だが、屋台の仄暗い灯りに照らされた瞬間から、運命の輪は廻りはじてめていたのである。



夏祭りの出会いから数年後、2人は高校に入学した。






神の悪戯なのだろうか。



同じクラスで前後した出席番号。






沙楽が魁人の背中を見つめながら、同じ教室で教えを受けることとなったのである。



そんな2人が互いに惹かれ合い、肌を重ねるまでの時間は、ほんの少し地球が自転するだけで充分だった。









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