第1話 さようなら世界


「あっち〜〜」



 そう言いながら、ビニール袋を持っていない左手で額に浮かんだ汗を手で拭い、公園の木陰にあるベンチに腰を掛けた。


 先程コンビニで、ついつい手に取ってしまった謎の黒い炭酸水で知られているコーラをビニール袋から取り出し、蓋を開け一気に飲む。



「ゴクゴクゴク‥‥‥‥‥ぷはぁ~」



 目を瞑り、コーラの余韻に浸る。

 

 やっぱ暑い日に飲むコーラは最高だな。

 だけど、コンビニにあった新発売のコーラカレー味も気になったなぁなどと思い今日も日常を謳歌していた。



「かっぴーかっぴー」



 突如変な音が聞こえた。


 何だ今の音

 子供の声?

 いや鳥の鳴き声?

 

 何だよ「かっぴー」って聴いたことないわそんなの。

 と心の中でツッコミつつも


 最近の子ども達は「かっぴー」というのが流行っているのかも知れないと、目を開けようとしたが、無理矢理自分で納得させ汗が引くのを待つ。



 だが、汗は引いていた


 ……


 なんか涼しいな

 いくら木陰だとはいえ、こんなにも涼しいだろうか。

 まぁこんなものかと深く考えなかった。



 だが、



「グギァギァギァ」



 なにかの声?がきこえた。


 公園のベンチに座っているだけなのに流石におかしいと思い怖いが、目を開けた。


 するとそこは


 緑が生い茂っている森の中だった。





 

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