第五話 そろそろ…恋愛始めますか。


 やっと…の思いで居残りは終わり…てか、私も「魔法」が使える事がわかったし。


…だからと言って私自身がまだ、使えないけど…。話しだけはなんとなく分かった…かなぁ?


 結局最後迄、付き合ってくれたアリビオにも日を改めてお礼をする事を告げ、夕食の時間迄には屋敷に戻る事が出来た。


「お帰りなさいませ。ステルラお嬢様」


「ただいま戻りました。お父さまは帰られてるのかしら?」


「いえ…旦那様は、まだでございます。時期に帰られるかと…。」


「そう?ありがとう。私も着替えて来ます」


「かしこまりました。」


 執事との会話を早々に済ませて、急いで着替えに入る…お父さまが帰って来る間に着替えて無いと、怒られるよ。


 コンコンッと部屋をノックし終わったと同時にセラススが入って来た。


「お帰りなさい。ステルラ案外早く帰って来れたのね?もっと遅くなるかと思ったわ?」


「私もぉ…でも、アリビオが丁寧に分かりやすく、教えてくれたから、早くに終われたわ。アリビオ様々よー」


「…ま…まぁアリビオが?確かに彼は、教えるのは上手よね?私も教えて貰った事が有るから分かるわ。」


 むっ…一瞬声の感じから、引き攣った様にも聞こえたけど。


 もしかして、既にセラススはアリビオの事が好きなのかしら?


「ねぇ?セラスス貴方、ひょっとしてーーーー」その時に、お父さまが帰宅された事を知らせにメイド長の「シャーロット」が入って来た。


「ステルラ様セラスス様、旦那様がお帰りになりました。夕食の準備も整えてございます。食堂にお急ぎ下さい」


 そう、言うと、シャーロットは私達にカーテシーをして、部屋を後にした。


「お父さまも、帰って来られたみたいだし食堂に行きましょ?お腹が空いたわ。」


「もうっセラススったら、そうね?行きましょか?」


 ステルラ・セラスス「お父さまお帰りなさいませ。」


「おーっ娘達よ、ささ、席に着いて食事にしょうじゃ無いか?」


 ステルラ・セラスス「はい」


 私達は、席に座り今日の出来事を話しながら、食事を楽しんだ。

「そうかっセラススは、歴史の授業で褒められたのか。流石我が娘だな」


 お父さまも、ほろ酔いなのか、少し上機嫌。お母さまも嬉しそうに微笑まれてる。


「…所で、ステルラ?今日学校から帰ったら魔法のお勉強って言いましたよね?何故帰りが遅かったのかしら?」


 ングッ…又もや、私は飲みかけの紅茶を吹き出しそうになった!朝と言い何故…このタイミングなのよっ!


「うん?ステルラ帰りが遅かったのか?まさかっ…居残りだったんじゃ無いだろな?」


 私の血の気が一気に引いたのは言う迄も無い…この、両親の威圧感半端無いよっ!!


「違うわっお父さま!ステルラお姉さまは先生の頼み事されて、遅くなったのです。私、先生がお姉さまに頼んでいた所見ましたもの。」


 セラススーーーッ!!ナイスフォロー!!

 後で、お姉さまの熱い抱擁が待っているぞ?


「そうなのか?ステルラ」

「えっ…あっはい…先生のお手伝いをしてて遅くなりました…ごめんなさい」


「まぁ…其れならそうと早くおっしゃいな?先生のお手伝いなら結構でしょ?しょうが無い事だわ?」


「でも、勉強は怠るんじゃ無いぞ?」


「はい。頑張ります」


 そうよね!「魔法」が使えるってのは、ビックリしたけど…この世界に転生した以上頑張らないと!


 食事が終え、お父さまは書斎で仕事を、お母さまは明日の段取りを執事とお話ししている。セラススも宿題が有るからと部屋に帰ってった。


 私も部屋に戻り、もう1度この世界の事を整理しょう。てか、私って何が原因で死んだのか、其れか実は死んで無く、魂だけ来ちゃったとか…?


 登場人物や風景に設定迄が、私が連載してた小説と同じって事は、此処は紛れも無くって事になりわよね?でも、その分大体の事が分かるから助かるし、ステルラになりきれる。


 後…10代に戻れるのが密かに嬉しかったりして…グフっ///


「…おーいっステルラー帰って来いよー」


「なっ//////セラススッいつの間にっ///もうっセラススッ部屋に入る時はノック位してよね?マナー違反よ?」


「さっきからしてわよっ!返事も無いから心配して入ってみたら、ステルラったら1人で10面相してるんだもんっ!」


「むっ///あらいやだっ///私10面相何てしてたかしら?///…あっ!セラスス様ッ先程は大変ありがとうございましたっ!グッジョブ!」


「はっ…?グ…グッジョ…なんて?」


 それからセラススは、私のベッドの上にポスンッと座りクッションを抱きしめながらボソボソと何かを話しだした。その内容はやはり…アリビオの事である。


「……ねえ…ステルラは、アリビオの事どう思っているの?」


「何よっ突然に?アリビオ?んー…そうねぇ?素敵な殿方だとは思うわ?セラススは?」


「…分からないの…素敵な殿方で、気にはなるのだけど…」


「…けど?」


「最近ルイも気にはなるかな?…なんて」


 ルイッ?ルイと来たかっ!ん…?ルイの事意識する様な要素書いて無いぞ?


「ほむ!じゃセラススは…アリビオとルイの2人が気には、なってるのね?」


「うん…ルイとはクラスメートで1番に話し易いし、何より凄く楽しい。アリビオはお兄さまって感じで、側に居てて、凄く安心する」


 アリビオは、黒髪に…只の黒髪では無く日に当たると、茶色も混じっているのが、分かる…瞳は、深い紫水晶の様な色をしている高身長のイケボ&イケメン。

 一方、ルイの方も、少し癖毛の茶髪くん。瞳の色は…綺麗なマリンブルーな色に、これも又高身長にイケメン&イケボと来たもんだ。


「それにね?最近、ルイがやたらと、ステルラの事を聞いて来るの…。」


「はっ…?何故ルイが私の事を?私何もして無いわよ?」


「…ステルラには彼氏が居るの?とか…アリビオと付き合ってるのかな?とか」


「はぁあぁあっ///?私に彼氏何ていた事ないわよっ!其れにアアアアアリビオですって??…奴は…何、喧嘩売って来てるのかしら?」


「だから、彼氏なんて全っっっ然!いないっし!アリビオの事も誤解だからやめてっとは言っといた」


「セラススちゃ〜ん…それは、ちょっとお姉ちゃん悲しいんじゃ無いかな?」


 ふむ…ルイ・ディライト…確かに、明るくお話しをしても会話が途切れなく楽しい。

 其れに、何より聞き上手。

 これは、ポイントが高い…いっいやいや何私ったらルイの解説してるんだか。


 に、してもっ!ルイ・ディライトが変な事言うから意識しちゃうじゃ無いっ!


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