第三話 姉と妹。
朝食を終え…学校迄時間が有るから、私もセラススも身支度の為、各自、自分の部屋に戻る事にした。
学校…いえっ学園までは、近い場所なら徒歩か、少し遠かったら馬車に乗って行くか…或いは…馬っ!は無いか…。
大体、馬車が主流かなぁ…。
私達が通っている。『リガス学園』は皆、将来「公爵」になる為に、一般の家庭の人達から私達の様な、「○○爵」の家柄の人達が通っている。
小・中・高・大学院迄が、一般や貴族問わず入学した時からエスカレート式。
勿論、勉学やスポーツをめちゃくちゃ頑張ら無いと、小等部以外「留年・落第」何てもの有るっ…誰だよ…こんな決まり作ったのは…ハッ!!私だよ…。
何て、自己嫌悪に陥っている間にも、学校に行く準備が出来た。
私が、あたふた着替えている間にも、セラススはであっと言う間に身支度を済ませ、私の部屋に入って来ては優雅に紅茶なんぞ飲んでいる。
「全く…ステルラったらっ魔法の勉強をサボっているから、それこそ赤点でも取りでもしたら…お母さまが…おおおっこわっ!想像しただけで身震いしちゃわ。」
「…だって」魔法何て私が書いてた小説には出て来なかったって言うか、書いて無かったんだもん…。
「だって、じゃ無いわよ?今からでも、しっかり勉強するのよ?」
「はぁ〜い…」
この、両親の前では、しおらしくお淑やかにしているセラスス嬢は、私の前では、口うるさい妹になる。
別に二重人格だとか、裏表が有るとかじゃ無くせめて私と2人で居る時位、自由な言葉使いをさせてあげたかっただけ。
一応セラススとは二卵性の双子の設定なのよね?
転生したら、私が姉って事になってたど…生前は妹の立場だったし、双子でも無かったから。今は正直姉の立ち位置が分からない。
私が生きてた頃の姉は、ポンコツでも無かったし、どちらかと言う真逆のしっかり者。それこそ、小説や絵にも書いた様な「ザッ・お姉ちゃんっ長女っ!」って感じ?
「ステルラァ…まぁた遠くに行ってるわよ?」
「あっ…あはは…おお待たせ行こうか?」
「ステルラ…お願いだから余りポンコツを出さないでよねぇ?」
「ね…ねぇ?セラスス?私ってそん何もポンコツ?」
「えっ?今更?」
「えっ?そうなの?」
マジかっ…小説では幾ら超が付くとは言え…そこまでだったとは…。
ステルラ・セラスス「お父さまお母さま、では行って参ります。」
「うむっ気を付け行っておいで?」
「気を付けね?帰って来たら、ステルラは魔法のお勉強するのよ?良いわね?」
「あ…はい…頑張ります。」
私とセラススは両親にカーテシー(一礼)をすると、馬車に乗り込んだ。
暫く、馬車を走らせいると景色が、森の小道を抜け、とても綺麗な景色が目に飛び込んで来た…昔大好きで良く読んだ、小説の舞台にもなったカナダのプリンスエドワード島のイメージかな?
綺麗な空や海に鮮やかな色取りどりの、一面の花畑…想像で書いていたけど、実際に見ると本当に綺麗!
此処は一応私が書いていた小説の中みたいだけど…本当にそうなのだろうか?
街に近づくにつれて、馬車の速度も落ち、学園に行く人達にも、馬車の中からでも挨拶が出来る。
「きゃあっ!セラスス様っ!セラスス様とステルラ様よ!」
「お早うございます。セラスス様ステルラ様」
学園の生徒達が、私達を見つける否や女子生徒達の黄色い歓声が各場所から聞こえて来た。
「皆様、お早うございます。今日も素晴らしい1日になると宜しいですわね」
「きゃあぁあっ///」セラススの満面の笑顔を見た女子生徒達の黄色い歓声が一際大きくなる。
私も、セラススに続き、出来るだけの笑顔を皆に向けながら挨拶をしてみた。
「皆様おはようございます。」
女子生徒だけでは無く男子生徒までもが「ステルラ様が俺に向かって挨拶してくれた///」「違うわっ!私にしてくれたのよ」
「俺だっ!」「私よっ!」などなど各場所聞こえてくる。
「やるわねぇ…ステルラ」
それを横で見ていた、セラススもニャリと悪い顔していた。
「…恥ずかしくなるから///その顔やめなさいっ///」
学園に着いたから、私達も馬車から降り門に入る…ほあーー…何とまぁ…学園は勿論の事、門構えも何と立派な事…立派&お洒落だわ。
横に並んで立っている私が余りにも惚けながら門を見てるものだから、セラススも2度見して。
「ちっちょっと!何アホ面してるのよっステルラ!令嬢らしく、しゃんとしなさいっ」
「ア…アホ面って…セラススこそ言葉使い悪いわよ?」
気を取り直し門に一歩踏み入れると、又あちら此方から黄色い歓声が…。
ほあー…まるで、ハリウッドスター並みねぇ。教室に入る前から、疲れるって。
「お早う。ステルラにセラスス今日は良い天気で良かったね」
「お早う。2人共」
その声の主達の方を振り返ると、そこには「ルイ・ディライト」と「アリビオ・アマネセル」が、朝日より眩しい笑顔を此方に向けて立っていた。
「お早うございます。ルイにアリビオ」
つかさず、この2人に、カーテシーをしニッコリと満面の笑顔を向けるセラスス…流石だわ。
「お…おはようございます。」
「んーー…?ステルラはどうしたの?朝から何か疲れているみたいだね?」
「夜更かしでもしたのか?身体に悪いぞ?」
「あっ…いえっ大丈夫です。お心遣いありがとうございます」
朝から、聞き慣れない黄色い歓声と、朝日より眩し貴方達を見れば、そりゃ疲れますわよ?
そう、この2人ルイとアリビオは、学園1位2位を争う程の人気者。
「ディライト」家と「アマネセル」家双方は「候爵」次期「公爵」になり、そしていずれかは、「大公爵」になるか、「皇帝」になるかのお坊ちゃ…失礼…御子息なのである。
私が書いた、小説とは言え…設定が、良く分からない…あの時の設定は半分酔っ払っいながら投稿したからなぁ…。
後は…ノリ…?ここの住人達よ!!!本っっ当にすまねぇ。
頑張って、話しを作るから…ってぇえぇえぇえ!私自身転生してるじゃんっ!!!
しかも、手元に携帯無いじゃんっっっ!
そりゃ当たり前じゃんっっっ!!!
私アホアホじゃ〜ん…。
…やっぱ私ってポンコツじゃん。
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