サーブ②
前回はサーブに対しての考え方でしたが、今回はもう少し絞って「サーブの組み立て方」とか、「バリエーション」について書いてみようと思います。
皆さんは、サーブって何種類位を持っていますか? また、試合の中でそれらをどの様に組み立てていますか?
私が卓球を始めた中学校の頃、当時の顧問の先生に言われてからずっと意識しているのが「沢山のレパートリーを持つこと」「ここぞの場面で使う『とっておき』を一つキープすること」の2つ。それに加えて個人的には「台をなるべく広く使うこと」も意識しています。
まず、「沢山のレパートリーを持つこと」について。
回転の種類、出すコース、長さ、軌道(スピード)、自分の立ち位置、トスの上げ方、フェイクモーション、等々を組み合わせればサーブはいくらでもレパートリーを増やすことが出来るものだと思います。レパートリーを増やす、ということは「試合の中で使える選択肢、引き出しを増やす」とも言い換えられますね。
一応自分はサーブが得意だと思っていて、試合で出せるもの(レベルが高いとは言っていない、あくまでも自分の感覚で使えると思っているもの)は細かく分けると大体30種類くらい持っています。大まかに分けると順横、真下、ナックル、逆横(バックサーブ)、巻き込み、しゃがみこみ、YG。順横は回転が横上と横下で2種類、長さは3種類(台で3バウンド以上する短いやつ、2バウンド目がエンドライン付近のハーフロング、そして1バウンド目がエンドライン付近のロング)、それ以外も基本的に回転は上下両方出せるようにしています。巻き込み、バックサーブも右利きのフォア前と全面のロングに出せますかね。
で、ここからレパートリーを増やす為の工夫として、サーブを「ダブルスコースやミドルから出す」のです。別にシングルスでもダブルスコースのサーブを出したって問題無い訳ですから。さらに、自分のフォア側から全面にサーブを出せれば、さらにレパートリーは増やせますよね。立ち位置を変えているだけなので基本的には打ち方を変える必要は無い(ネットまでの距離が変わるので、多少調整が必要になるかも)けれど、結構これだけで相手に与える印象は変わると思います。
続いて、試合の中での組み立てについて。自分の中で一番自信があるのは順横、その次が巻き込みとバックサーブで、それ以外のサーブはあまりメインでは使いません。目先を変えたい時とか、こちらのサーブに相手が慣れさせないようにする時、または自分のサーブから思う様な形が作れていない時などに出す感じです。もちろん相手の反応を見ながらにはなるのですが、基本的には3つのサーブをメインで使って(上下、長短は混ぜなながら)、たまにそれ以外も使っていく、というイメージで組み立てています。反応次第では、YGを多めに出したり、しゃがみこみをメインで使うこともありますが。
そして、競った時の勝負所では、『とっておき』として、ダブルスコースの順横を使う事が多いです。このサーブは自分の中ではかなり自信があるサーブなのですが、負けそうな時を除いて、3ゲーム目までに出すことはほとんどありません。デュースになった時にたまに出すくらいかな。このサーブで点を取ることが出来るというのもあるし、その後の3球目攻撃がしやすかったり、また長いのも短いのも出せるのでどうやら相手も思い切ってチキータや回り込んでの強打が打ち辛いらしく、自分にとって良い形のラリーに持ち込みやすいサーブだと思っています。
この『とっておき』のサーブを1つ持っておくことで、ギリギリの場面で余裕が生まれるかな、と思います。「次どうしよ……」って迷うことが無くなりますし、またそこでの迷いが無くなることによって中途半端なミスが無くなるかなと思います。また、自分の中で自信のある形なので、これでダメだったらしょうがないや、と思えることも大きな利点です。
とはいえ、試合後に振り返ってみると「ああしておけば……」とか、「こんな手もあったんじゃ……」と思うことは多々ありますし、何より私自身強くもなければ技術的にもそんなに高いレベルではないので、競り負けてしまうことも多々あるのですが。それでも、競った試合でこの「サーブ」があったから勝てた、というのも幾つかあります。打っているとサーブを意識的にやっている選手はそれほど多い様には感じない(チキータとか強打は皆やりたがる様な気がする)のですが、実は試合で勝とうと思った時に重要な要素となるのが、サーブなのではないかと思います。
という訳で、今回はこの辺で。では!
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