第4話

死体の処理は意外と簡単だった。

なぜか知らないが身体的能力が異様に高くなっているのだ。

おそらく声が脳内に聞こえてきた時からだろう。


埋めるとなると時間がかかりすぎるから魔物の森にでも置いてくることにした。

死体を運ぶのは全くの苦にならなかった。

時間が経ったら魔物が喰ってくれるだろう。


自分の体を見てみると返り血がベットリと付いていたので、村から少し離れたところにある池で体を洗い流すことにした。


なんとか見つからないように出来たが、一つ心残りがある。


さっきの神官の通信機だ。

通信できていないと思ったが、果たしてそうだろうか。


もし、万が一、通信できていたとすると国に仕える騎士共が俺を殺しにきてしまう。

しかも家族もろともだ。


だが、幸いなことに王国からこの村まで最短でもおよそ四日かかる。

それまでに怪しまれないようにこの村を出る必要がある。

しかも俺の家族が死なないようにしなければならない。


とりあえず寝よう。

俺はベッドに倒れ込むと死んだように眠った。



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