第26話 心のモノサシ
⚠注意⚠内容に多少差別的な内容がありますが差別を助長する目的は一切ありません。又、この小説が原因で事件等が起こったとしても作者は一切の責任を負いかねますのでご了承ください。
﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣以下本編﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣﹣
相手がクズならなんでも許される、なんて思ったら大間違いだよ。
たとえ相手がクズだろうがゴミだろうがそこらに転がる雑草だろうと相手するなら敬意を払う。それがマナーってやつじゃないのかい?
あぁ、そうかそうか、君の意見は最もだ。
無論相手が度を超えてる行動に出るならこちらも相応の態度を取ればいいだろう。
しかしこちらから仕掛ける必要は無いし、こちらが相手に合わせる必要は無い、ということを忘れないで欲しい。
相手に合わせる、ということはより高次的な位置にいるはずの僕らが卑俗な相手と同じ次元にまで堕ちるということだからね。
敬意がどうのこうの言ってたヤツが卑俗なんて言葉を使うのはどうなのか?だって?
ハッ、たとえ見下していたとしても対応する時はちゃんと敬意を持って対応するよ。
敬意と軽蔑が同時に存在しえない、という訳でもないしね。
ふむ、同時に存在することが理解できない?
なら考えてみようか、例えば相反するような感情、、、そうだな、君が尊敬している人を1人考えてみようか、男でも女でもいい、無論大人でも子供でもいい。
その人は人間性がしっかりしていて君はその人の性格や人あたりの良さなどを尊敬している、とする。
ある時その尊敬できる人がその人の友人と別の知り合いの陰口を言い合っているとこを見たとする。
君は人間性を尊敬していたはずだからその人に失望、もしくは軽蔑の念を抱くはずだ。
しかし君が失望や軽蔑をしたからと言ってその人の尊敬できる部分が無くなるわけでは無いだろう?
つまりはそういうことだ。
とはいえ軽蔑している相手とはできるだけ関わりたくないはずだ。
ならば関わらなければ良い話ではないか、必要最低限度の交流さえできていて、仕事や学業に影響が出なければあとはどうしようと君の勝手なのだから。
君が苦手なものに無理に近づいてなんの利益がある?何も無いだろう。
むしろ無駄に疲弊し心が摩耗するだけでしかないはずだ。
そうだろう?
卑俗な奴らなんて卑俗なもの同士で屯するのだからこちらは高い所から見下していればそれでいいんだよ。
人間という生き物は『自分』というモノサシで『他人』を計ることで自分の中のヒエラルキーを作らないと心が落ち着かない生き物だからね。
ヒエラルキーを気にしていないと言う人だって自分が気づいていないだけで実はヒエラルキーをよくよく気にしているのさ、相手にされていないとわかっていてもね。
人間という生き物はなんと生き苦しくも面白い生き物なんだろうか、君もそう思わないかい?
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