第18話 自己嫌悪
いつだってそうだ。どうしようもないクズで、何も出来ないくせに強がってる。だから自分のことは嫌いなんだ。
今のご時世に男だ女だなんて流行らないかもしれない、だけど男のくせに定期的に病む、そんな自分が大嫌いだ。ただでさえ世間一般の言う「普通」から逸脱しているというのにこれ以上何を求めているのか。そんなことすら分からない。
自分のやりたいことすら見失ったまま周りに流されるように生きている。そのくせ自分一人で生きていけるかのように振る舞う。なんと愚かしいことだろうか。
夢は初めからなかったのかもしれない。結局は親や周りに合わせて適当に言っていただけなのだろう。
特段秀でた才能などない身ゆえ見失ったまま走り続けることなんかできるはずもなく走り続けれる周りに対して指を咥えて見ていることしか出来なかった。
きっと今もそうなのだろう。
考えてみれば恋や愛というものに対してこの歳になっても理解が及んでいない。
思春期などとうの昔に過ぎ去りってしまったのに色恋沙汰のひとつもなかった。
当時周りに居た関わりのある異性は少なくとも容姿も性格も悪くない、むしろ優れていたと思える。
若し私が恋愛に対して積極的であったなら恋愛的な意味で仲良くなれていたのだろうか。
今となってはどうでもいいことだが。
思い返すと恥の多い人生どころか、
恥しかない人生ではないか。
惰性に身を任せ眠り呆けて、起きてる時も勉強なんか少しもせず、あまつさえ音楽を聴きながら読書もする。
何様だったのだろう。
どれだけ人様に迷惑をかければ気が済むのだろう。
死ぬまで治らないのか。それとも死ぬまでには治せるのか。
私には分からない、分かりたくない。
きっと耐えられないから。
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