第59話 レベル102
連合戦技大会決勝戦。
その会場内に大声援が響く。
勿論、俺に対する物ではない。
向かい側から、武舞台に上がるゾーン・バルターに対する物だ。
「さあ連合戦技大会決勝戦!なんとこの決勝戦は、お互い市民クラス同士の戦いとなっております!こんな事がかつてあったでしょうか!?いやない!!」
アナウンスが無駄に大声で会場を煽る。
まあそれが仕事なんだろうが、うるさくて仕方がない。
「今まで通り、絶対王者がその圧倒的強さで試合を制するのか!それとも、若干15歳の新たなチャレンジャーが乗り詰めるのか!!」
アナウンサーがギャーギャー騒いでいる中、俺はさらっと自分の状態を確認する。
現在のレベルは103。
レベル上げで新しく取得しているスキルは――
勇者スキルのブレイブハート。
取得SP20。
完全快復&他スキルのディレイリセット。
同じく勇者スキルのバトルマスタリー。
レベルは10で、総取得SPは40。
最大レベルで全ステータスに50%のボーナスが付き、更に疲労や苦痛に対する耐性と、体捌きに補正がプラスされる効果だ。
限界突破。
これも勇者スキル。
レベル10で、総取得SPは50。
効果は、レベルの上限がレベル×5上がるという物。
取得SPは少々高めだが、これはレベル100までに絶対取っておかないといけな必須スキルになっている。
万一取り忘れて他の物にSPを振ったりすると、悲惨な事に……
ギガストライク。
総取得SPは20で、勇者最強の攻撃スキルだ。
最大気力の80%を消費して、威力10倍の必殺の一撃を放つ。
一応気力80%以下でも使えるが、その場合消費量に応じて威力が低下してしまう。
ここまでが勇者スキルだ。
マスタリーはそれ程でもないが、勇者のスキルには本当に強力な物が多い。
それ以外は――
スナイプマスタリーLv10。
総取得SP10。
筋力・器用さ・敏捷性・気力・精神に20%のボーナスが付く、スナイパーのスキルだ。
更に弓矢の遣いに補正もプラスされる。
拳帝マスタリーLv10。
総取得SP20。
レベル10で全ステータスに20%ボーナスが付き、格闘術に強い補正のかかる、最上級クラスである拳帝のスキル。
忍者マスタリーLv10。
総取得SP20。
レベル10で全ステータスに20%ボーナスが付き、体捌きに強い補正がかかる。
これも最上級クラスである忍者のスキルだ。
オーガパワー。
取得SP20。
上級職であるウェポンマスターのスキルで、30秒間の間、筋力・器用さ・敏捷性の最終値を1,5倍にする効果がある。
このスキルの使用中は、他スキルの消費が2倍になるデメリットも。
以上八種。
使ったSPはトータル200だ。
んで、今の俺のステータスが――
【クラス:スキルマスター】
【生命力】 180 (+460%)= 1008
【気 力】 171 (+500%)= 1026
【マ ナ】 152 (+410%)= 775
【筋 力】 172 (+820%)= 1582
【体 力】 171 (+480%)= 991
【敏捷性】 169 (+620%)= 1216
【器用さ】 170 (+720%)= 1394
【魔 力】 152 (+460%)= 851
【知 力】 154 (+480%)= 893
【耐久力】 166 (+510%)= 1012
【抵抗力】 153 (+460%)= 856
【精神力】 176 (+500%)= 1056
【S P】 1
殆どのステータスが4桁を越えて来ている。
今の俺の強さなら、ソアラレベルと言っても過言じゃないだろう。
武器は、黒獣と呼ばれた魔物の牙から作った物を使っている。
ミスリル以上の高度を持つくせに、驚くほど軽い武器だ。
オプションは二つとも筋力アップ。
防具はミスリル製の軽鎧で、オプションは防御系の物が付いている。
残念ながら、防具類にはステータスアップ系のオプションはつかない。
代わりという訳ではないが、アクセサリー5種は全て筋力と敏捷性が上がる物にしておいた。
――準備は万端。
「これで何とかなるといいんだが」
装備オプションのステータスアップ系は倍率がそれ程高くない上に、マスタリーと同じ扱いだ。
そのため劇的なパワーアップは望めない。
だがそれでも、効果を2種類に限定してたお陰で筋力と敏捷性はトータルで1割以上上がっている。
1割の差は何だかんだで大きい。
俺の見立てが外れていなければ、これで問題なく勝てるはずだ。
「決勝戦開始!!」
会場に試合開始のコールが響く。
さあ、決勝戦開始だ。
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