シーン7-2/決戦、クマモノ
★【先制力】判定
クマモノ → 達成値:13
山賊団の頭 → 達成値:12
ディーチェ → 達成値:10
山賊団の手下A → 達成値:10
山賊団の手下B → 達成値:9
ゼノ → 達成値:8
先攻陣営:クマモノ
後攻陣営:チュートリアルゼノディーチェ同盟
「嘘だろ、また先攻取られたぁ!?」
「ヒヒッヒ……」
「フッフフ……」
「ヘヘッヘッヘ……」
「ちょっとゼノ! 【先制力】判定で出目腐らせるのやめてもらえる!? おかげで山賊団も若干バグった感じの引き笑いになってるじゃない!」
「いやいやいや、判定に負けたのは俺達全員だからね!? あとバグった感じの引き笑いって何!?」
ぎゃーぎゃーと言い争いをする俺達の前に、のっそりと立ち上がる影。両眼に敵意を滾らせ俺達を見下ろすクマモノは、コミカルな呼び名からは想像も付かない迫力を放っている。
「ヘッヘッヘ……負けちまったもんは仕方ねぇ。行くぞ野郎ども! 作戦通り、前線を固めて削り倒す!」
★戦闘配置(ゼノ視点)
敵陣エリア
配置なし
前線エリア
クマモノ
ゼノ、山賊団の頭、山賊団の手下A、山賊団の手下B
自陣エリア
ディーチェ
★セットアッププロセス/1ラウンド目
「くっ、こうなったら覚悟完了するしかないわね! はぁぁぁ……!」
エンハンサーの《フィジカルエンハンス》で身体能力を高めるディーチェ。正直、このラウンドに後衛まで攻撃が届く可能性は低いと見ているのだが……万が一という事もありえる。
ここは特に何も指摘せず、敵の攻撃に備えて刀を構えるに留めた。
★先攻陣営のメインプロセス/1ラウンド目
先攻陣営となったクマモノが、雄叫びを上げて俺達を睨みつける。
とはいえ前線エリアを固めているため、自陣エリアに突入される心配はほぼない。後は敵の攻撃がどれくらいの損害となるか次第だ。
クマモノの頭上で、【物理行動力】による命中判定が跳ねる。最初に狙われるのは誰になるか……いずれにせよ、攻撃対象が上手く分散してくれる事を祈るしかない。
身構える俺達に向け、クマモノの爪が横薙ぎに振り回された。同時に、俺を含んだ前衛組、全員の頭上で【防御行動力】判定のダイスロールが発生する。
「げっ、範囲攻撃かよ!?」
焦って叫ぶ俺の出目は低く、防御失敗。続けて山賊団の面々も判定対決に敗北し、攻撃対象となった4人全員の被弾が確定する。
「ちょ、やばくないこれ!? 取り敢えずゼノに《バリアコート》!」
クマモノ/ダメージロール
【物理攻撃力】+4D6 → 10+15[出目2、3、3、6] → 物理ダメージ:24
【HP】計算
ゼノ:【HP】49/49 → 【HP】40/49
山賊団の頭:【HP】25/35 → 【HP】1/35
山賊団の手下A、山賊団の手下B:【HP】20/30 → 【HP】0/30
「グルォオオオ!!!」
咆哮と衝撃。クマモノの豪腕から繰り出される攻撃が、前衛組を軽々と蹴散らしていく。
暴力としか言いようのない魔物の猛攻に晒され、手下さん2人が吹っ飛ばされて戦闘不能状態に。俺はディーチェの防御魔法でなんとか被害を抑えられたが……お頭さんなどは奇跡的に食いしばっている状態だ。
……うん、被弾を分散させるとか無理だわこれ。
たった1回の攻撃で、俺達の立てた作戦は瓦解していた。
「さ、山賊だぁぁぁん!? 嘘でしょ一発でほぼ全壊って、前より打たれ弱くなってないかしら!?」
「ヘッヘッヘ……めちゃくちゃ
「あの革鎧とポーションかぁぁぁ!」
頭を抱えて叫ぶ俺に、クマモノの影が落ちる。見上げれば、敵は俺達の血に濡れた爪を再び振り上げるところだった。
「えっ」
「ヘッヘッヘ……なぁ、ゼノよぉ。もしかしてこいつ、まだ攻撃してくるつもりじゃねぇか……?」
震える声で呟くお頭さんに応えるように、クマモノの頭上に判定のダイスロール。気のせいでなければ、
え? 何こいつ、連続行動してくるの???
理解を拒もうとする本能とは裏腹に、TRPGユーザーとしての理性が、極めて冷静に状況を説明してくれる。
俺達の頭上で跳ねるダイスロールも虚しく、攻撃は命中が確定。ディーチェの防御魔法も容易く砕かれ、容赦ない衝撃と痛みが俺を打ちのめした。
【HP】計算
ゼノ:【HP】40/49 → 【HP】26/49
山賊団の頭:【HP】1/35 → 【HP】0/35
叩き伏せられる俺の視界の端、クマモノの薙ぎ払い攻撃で流血の放物線を描いて吹っ飛ぶお頭さん。これで前線エリアの味方は、俺を残して壊滅した。
幸いにしてと言うべきか、クマモノは立て続けの猛攻を終え、俺の動きを探るかのように身構えている。これで敵のメインプロセスは終わったと考えるべきだろう。
★後攻陣営のメインプロセス/1ラウンド目
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