シーン7-1/決戦、クマモノ

 洞窟を発った俺達チュートリアルゼノディーチェ同盟は、戦闘に備え山中の空き地でクマモノを待ち構える事にした。もちろんクルトも一緒だ。

 決戦に向けて、脳内で対クマモノ作戦を振り返る。

 前線エリアには俺と山賊団の3人を配置し、敵の移動を食い止め、可能な限り攻撃を防御してクマモノを釘付けにする。一度に大人数を配置する理由は、敵の攻撃を分散させて回復の余裕を持たせるためだ。

 この作戦では、前線エリアを維持している間にクマモノの【HP】をどれだけ削れるかが重要なポイントとなってくる。


「手数は俺達が勝ってる。後は火力で押しきれるかの勝負か……」

「ヘッヘッヘ。作戦の確認か? いい心がけだ――っと、来るぜ!」


 お頭さんの鋭い警告と同時、木々の間を抜けて大きな影が現れる。


「ガォオオオ――!」

「ヘッヘッヘ、出やがったな……クルトは巻き込まれねぇように下がりな! 行くぜ野郎ども、死ぬなよ!」

「来たか……! やるぞ、ディーチェ!」

「ええ!」


 各々が武器を構え、木陰に身を潜めたクルトと、迫るクマモノの間に壁を作るように躍り出る。

 さあ――戦闘開始だ!

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