前世天才引き籠もりだったので引き籠もり生活していたら貴族家から勘当されたが引き籠もりを辞めるつもりは毛頭ない!〜前世の価値観と記憶を持って、悠々自適の最高の引き籠もり生活〜

ネリムZ

前世の記憶及び魔法理論/引き籠もりはいつまでも引き籠もり

 私は公爵貴族の令嬢である。

 いつものように大きなダブルベットから目を覚まし、伸びをしてから目を擦る。


 コンコン


「はい」

「お食事をお持ちしました」

「いつものようにしておいて」

「畏まりました」


 家の使用人が扉の前に朝食を置いて何処かに行く。

 私には前世の記憶がある。


 小3から1度も顔を見ておらず忘れた親。

 私の前世は地球とゆう所の日本って所のタワマンに住んでいたようだ。

 部屋に引き籠もりをしていたが金は必要だと感じている前世は株や投資の勉強及びプログラミングの勉強をして、そのようなモノに使えるAIを作成して何もしなくてもAIが金を稼いでくれる仕組みを作った。

 親には金を渡して飯の準備をして貰い、ひたすらゲーム・漫画・小説・アニメなどを遊んだり見たりして自由を謳歌していた。

 汗水流して働いている社会人の事など考えず、自由を謳歌していた。

 ぶくぶく太った醜い体にニキビだらけの顔、そんな事も気にしていない生活をしていた。

 何故死んだのか、それは覚えてない。


 ざっくり纏めるとこんな感じなのだが、私はこの前世の記憶を4歳の頃に得たが特に性格が変わる事は無かった。

 悪魔で前世の記憶と価値観を持っただけである。

 ま、その性で人と喋る関わる事が嫌いになったのだが⋯⋯なので私は引き籠もりをしている。

 日本と比べて娯楽が格段に少ない現状なので自分で娯楽とゆうか楽しみを作った。

 それがこの世界の魔法と魔術である。

 詠唱と呼ばれる特別な言葉を話して体内にある魔力を具現化して火などを呼び出せる現象を魔法。

 魔力を操作して術式を作り上げて扱う現象を魔術と呼ぶ。

 私は前世の価値観とラノベ知識で『無詠唱』の研究をしてみた。


「はぁ〜今日も味の薄いご飯」


 米はなく味のない白パンに味の薄い野菜もりもりのスープ。

 ま、慣れたものた。


 そして無詠唱とは何かを研究してみた所⋯⋯ラノベでも『無詠唱だと!』と驚かれている奴などを思い出して見たが、あれって魔法の名前を言って居るんだよね。

 だが、それすらなく魔法を使っているモノもあった。

 だから私は『無詠唱』では無く『イメージ魔法』と呼ぶ事にした。

 いや、魔術に近いのかな?

 転生者などがイメージ魔法を使えるのは小学生でも習う基本知識のお陰かもしれない。

 例えば火だとこちらの世界での火は何かを燃やせる、魔法・魔術で生み出せる等があり、地球では化学の力によって有機物を燃やすになっている。

 つまり、地球の方が現象に関して無意識でも具体的なイメージが出来るのだ。

 だからこそイメージ魔法が使えると結論付けた。

 後はイメージでの発射などのイメージなのだが、これは銃や弓矢で良いと結論が出た。

 つまり、この世界での魔法や魔術は纏めると、『詠唱』『術式』『イメージのみ』になっている。

 イメージに魔力を使う事で魔法が使える。

 術式が無いので魔術では無いし言葉を発さないので魔法でも無いのだが、魔法の方が分かりやすいので魔法で決める。


 他にも土属性と呼ばれる土だけではく鉱石を生み出す事の出来る魔法を研究した。

 だが、生み出してもずっと残っている訳では無い事が分かった。

 色々と理由を作り出し、全てを試して正解を探して、1番近い答えは作り出した物質にも魔力があり、その魔力は持続的に放出され、いずれは魔力が無くなり消滅する。と結論付けた。

 魔法で作る武器と鍛冶師が作る武器では鍛冶師の方が何倍も良い。


 だが、そんなのは嫌だと私は思った。

 魔法でパバっと武器を作り出して作り出して相手を斬る!なんてカッコイイのだろうか!

 折角前世の知識があるのだ。どうにか出来ないのか考えた。

 そう考えると自由に過ごせる貴族家最高!


 この魔力放射に関しては魔術の『術式』とゆう部分を使って解決出来ると過程付けする。

 何故なら術式は言葉と違って地面とかに術式を刻んで魔力を流すと魔術が使える。

 これを利用して鉱石を作成出来る術式を鉱石に刻んだ。

 そしたらひたすら膨張するようになって使い物にならないと分かった。この世界の人も既にやっている可能性がある。

 なので今度はイメージ魔法を利用して見た。

 イメージはモバイルバッテリーである。

 だが、これも少しづつ放射されると分かった。

 私は維持になってひたすら研究を重ねた。

 結果、太陽光発電のようなモノが出来上がった。

 何故、こうなったのかは私でも分からない。

 がむしゃらにやっていたら物質に空気の魔力を吸収するようにした。

 だが、それだといずれ限界が来ると感じたので他のモノを魔力に変換出来るように考えたら電気、発電に繋がり太陽光発電のようなモノが出来たようだ。

 これは⋯⋯違うだろう。日光無いと意味無いし引き籠もりだと限界が来る。


 色々と研究を重ねて重ねて1年が経ったある日ついに完成した。

 生み出しても消える事の無い物質が。

 生み出す過程で魔術とイメージ魔法を組み合わせたイメージ魔術を作り出した。

 イメージ魔法を術式化したのだ。

 それにより魔力を放射&回収の流れを作り出した。

 これで第1段階終了である。

 この頃の私は7歳である。


 今度はどのような物質を作れるか、を研究したがイメージ魔法と先人の見つけ出した原素のお陰でイメージしやすく、案外簡単に出来るようになった。


 次に武器だがこれは鍛冶師の作る武器には全く及ばないお粗末な物が出来る。

 そこで私は『圧縮』を考えた。

 魔法の鉱石に魔法の鉱石を重ねるのはただの膨張である。

 だから外側では無く内側に鉱石を生み出す為の研究をした。

 技能を質量で埋めるとゆう事だ。


 結果としてはかなり苦労した。

 内側に術式を刻んだら内側から膨張して脱皮のようになるし、圧縮を意識過ぎると小さ過ぎるのが出来てこの世に定着させるためのイメージ魔術が刻めない。

 それに武器を作るのに小さ過ぎるのは良くない。

 そこで考えのが『物質×物質』では無く『物質×性能』にした。

 例えばタングステン、この鉱石は融点が1番高い鉱石なのだが、これを圧縮して重ねても結局は同じ鉱石であり原素なので融点は変わらない。

 重さや硬さは変わるかもしれんが。

 だから私は性能のみを圧縮した鉱石を生成するのに意識を変えた。

 結果は好調だった。

 これにより鉱石合成が出来るようになった。

 ダイアモンドの硬さとタングステンの融点の性能を組み合わせて圧縮し強化する。

 次に火薬だが、これも様々な属性を組み合わせて作り出す事が可能となった。

 それって魔法あればなんでも行けるやん?売れば金持ちやん?になるかもしれんが無理だ。


 まず、鉱石のまま売っても加工された時に術式が壊れて消滅する。

 加工した状態で売っても術式に障害が出た瞬間にいずれ消滅する。

 なのでこれは理論のみを作り出したに過ぎない。

 この頃には8歳である。


 武器生成には『詠唱』を使う事にした。

 イメージ魔法と詠唱を組み合わせてイメージ詠唱魔法を作り出した。

 言葉に意味を持たせる事には苦労した。

 イメージには多大な集中力が必要なのだが詠唱には言葉に魔力を込めるだけだ。

 だが、詠唱には決まった規則があるのだ。

 だから色んな人が詠唱を使えば魔法が使えるので『魔術』より『魔法』の方が簡単なのだが、その法則を導き出し、作り替える事が必要なのだ。

 どうするべきか、考えた。

 言葉に意味を強さを魔力を込める必要がある。

 詠唱を使えば魔法が使える。

 そこでピンと来た。

 この世界の人達の『詠唱』とはイメージ魔法を無意識的に使えるモノでは無いかと。

 だからこそ規則があり皆がイメージしやすいのでは無いかと。

 ならば詠唱に意味などの無いのではないかと。

 結果は違った。詠唱にはきちんと意味があり、それを決めたのはこの世界の摂理である。つまりは神の領域だ。


「眩しい」


 カーテンを締める。


 だが、武器を即座に生み出して使うのを諦めるのは違うと思った。

 詠唱は自ら作る事が出来ないのかもしれない。

 規則を違う規則と組み合わせて詠唱してもなんの意味もない。

 例えば土属性と火属性の魔法の詠唱の規則を組み合わせたら土属性と火属性の組み合わさった魔法が使える訳では無いとゆう事だ。


 イメージ魔術は成功したのにイメージ詠唱魔法は使えない作れない⋯⋯て事は無かった。

 詠唱が魔法に必要なら今回作るのはイメージ詠唱魔法では無くイメージ詠唱だと分かったのだ。

 つまり、魔法に意味を持たせるのでは無く詠唱のみに意味を持たせるとゆう事だ。

 詠唱を正しくすると世界の摂理が魔法として生み出してくれる筈だ。

 つまり、世界の摂理の1ピースに私のイメージ詠唱、創作詠唱を組み込む。

 詠唱の規則、この家にある魔法の本、国にある本を使用人に頼んで片っ端から集めて貰った。金は親から出して貰っている。


 そして規則を探り、1文字1文字の規則を導き出して新たな詠唱を作り出す。

 詠唱の1節では無く1文字を全て研究する。

 そしてついに生み出す事に成功したのだ!

 創作詠唱がついに完成した。

 お陰で詠唱だけで自分の作れる最高の武器が作れるようになった。


 しかし、それを使う機会が大分減るようなモノを作り出した。

 それは自分の影の中を操れる魔法を作り出して影空間を拡張して、影に触れなくても影空間に接触出来る術式を作り出した。

 結果、影の中に入れておけば問題無しになった。

 影の中なので物量無視で入れる事は出来ないから創作詠唱を使える機会はあるだろう。


 それからも魔法等の研究を楽しんでいた。

 中には召喚魔法等も会ったりするのだが部屋の中では使えない。


「ふぁああ一眠りしますか」


 食べ終わった朝食を扉の前に置いて、鍵を掛ける。

 そしてベットに寝転ぶ。

 娯楽は少ないが最高の引き籠もり生活が遅れる。貴族家最高!

 ⋯⋯ま、現実はそう甘くは無いけどね。


 数週間後、記憶では私の15歳の誕生日である。


「おい、居るか?生きているか?」

「⋯⋯ッ!お、お父様」


 お父様、私の父でありこの家の主君。

 今までは不干渉だったのに急に話し掛けて来るのか?誕生日だからか?


「支度して出ろ、来ないなら強引に行かせて貰うぞ。」

「今日、何かあるんですか?」

「はぁ〜お前も成人だろう。授かりの日だ。誕生日と被るのは運がいい。その方がより良い神に好かれる可能性があるからな。さっさと支度しろ」

「はい」


 神、前世では一切の信憑性のない妄想的仮想存在。

 ファンタジーの舞台にされる程に知名度はある神話。

 この世界は違う。

 この世界には正しく『神』が居るのだ。

 魔法とゆう現象が使える1つの理由である。

 授かりの日とは⋯⋯なんだっけ?

 お父様に逆らってはこの生活がおじゃんになる可能性が大なので着替えて部屋を出る。

 魔法でお湯などを生み出して洗っているので臭いなどは無い。魔法様々。


「久しぶりのドレスだな」


 フリルの付いたドレス。歩きにくい事この上ない。

 踵の高い靴を履いてお父様の乗っている馬車に案内される。

 馬車には兄と思われる人と母親だと思われる人と弟だと思われる人が居る。

 お父様の顔は厳ついので覚えている。


「お、お久しぶりです」


 と、言っておく。


「早く乗れ」

「はい」


 お父様お怒り中?


「お前は自分の兄の名前を覚えているか?家族の名前は?兄が得た加護は?」

「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯」


 私は答えられなかった。


「はぁ〜学園にも行かず家にずっと居るのだから当然か」

「リリアは文字が読めるか?」


 兄だと思われる人がそう言ってくる。私の名前はリリアと言う。


「はい」

「魔法或いは術式が使えるか?」

「はい」

「嘘を付くなよ。一般的教育も受けないで、全く」

「お、お兄様お口が悪いですよ」


 弟と思われる人がそう言ってくる。おお、我が弟だと思われる人よ!ま、弟じゃなかったら怖いけどね。


「リリア」

「はい」


 母親、言い方はお母様に話しかけられた。思っていたよりも怖い。


「貴方は一般的な教育を拒みました」

「はい」


 学校なんて無駄だ。友達なんて必要ないし、勉強だって家で出来る分で十分だ。

 無駄に体力を浪費してしまうのにそれ相応の成果が得られない。学校で学ぶ1分は家で勉強する30分と同じなのだ。


「私達は貴方が部屋から出てくるのを待っていました。貴方は弟のマールが産まれた事を知ってましたか?」

「⋯⋯い、いいえ」

「貴方は授かりの日の意味を覚えてますか?」

「い、いいえ」

「神が居ることは」

「知ってます」

「分かりました。授かりの日とは⋯⋯」


 授かりの日とは祈りを捧げ、自分を見初めた神に加護を貰う儀式を行う日で、1年に1回その年に成人になる人が受けられる。

 加護によって変貌する人も居れば落ちぶれる人も居る。逆に平民から貴族になる者も居る。

 加護を得て、成長して恩寵と呼ばれる特異な力を得て行く。

 加護は成長するのだ。成長に合わせて恩寵が手に入る。

 神によって加護の種類は勿論違う。個人の才能によっても変化する。


「兄のキールは神オーディンから『槍』の加護を得てます。今後成長したら槍の力を引き出せるような恩寵が手に入り騎士として働いて、いずれはこの家を引き継ぐでしょう」

「お、お母様」

「神は今までの人生を見てます。加護は今までの人の生活によって変化します。その事を肝に命じなさい。そして覚悟を持って行きなさい」

「はい」

「お、お姉様はどんな加護が欲しいんですか?」

「おいマールこんな奴に話し掛けるな」


 兄、キールにブーメランが刺さったのように見えたのは私だけだろうか?


「で、ですが⋯⋯家族なんですから」

「マール君、お兄様の言う通りですよ。私も自覚しております」


 私はマールの頭に手を乗っけて撫でようとしたらお父様に止められた。

 姉弟の和解を止めるとは⋯⋯。


「そろそろ教会に着くな」


 教会で行うようである。

 私は馬車から降りて教会の人の案内に従い教会に入る。

 周りの貴族が小言を言い、平民は目を逸らす。

 平民も加護を受ける為に来ているようだ。


「あれが亡き姫か?生きていたんだな」

「そのようだな⋯⋯ふむ、成人したばかりだと聞いているが中々良い身体付きに顔だな。あんな令嬢なら家に来てもらうか?」

「お前、まさかあの公爵様と手を結ぶつもりか!そうはさせんぞ!お前の息子よりもこっちの息子の方が良い顔をしているし!強い」

「ふむふむ。中々。あれは儂が貰い受けようかのう?」


 等など気持ち悪い事を言われる。

 無き姫?いや、世間に自分を見せてないので亡き姫の方が近いかもしれない。私、一般的な認識では亡くなっている扱いだったの?

 つうかルックスで判断している人多いな。キモイ。

 確かに、価値観を前世に向けて私を見ると15歳、中学生3年生にしては身長もそこそこあり、胸も大きく(うつ伏せがし難くて嫌い)、顔も整っている。

 つまり、前世と真逆なのだ。

 前世はぶくぶく丸々の身体なのだが、今世はクビレもあるし、ニキビだらけの顔はホクロやそばかすすらない程にすべすべである。足も全体的に細くてモデル体型なのだが、外に出なさ過ぎて皮膚が白いこと以外は良いのでは無いか?

 うん、ナルシストみたいなのでこの辺で打ち切る。


 教会の中に入ると平民は地べたに1箇所に集められていて貴族は一人一人の席が用意されていた。

 平民は良い加護が手に入る事に家族総出で祈り、貴族も祈る。

 人生の半分を左右する加護を授かるこの日は立場など関係ようだ。


「貴方が亡き姫⋯⋯じゃなかった。リリア・サンドラスですか?」


 サンドラスとは我が公爵家の名前である。


「はいそうですが。貴方は⋯⋯ッ」


 兄に頭を掴まれて思いっきり下に下げられて礼をさせてくる。


「な、何を⋯⋯」

「お前は黙れ!こ、これはレイシア王女様、貴方様もこちらの不出来な妹と同じ歳でしたね。こんな妹を見せて申し訳ごさいません」

「気にしてません。寧ろ女性に対してそのような事を易々とする貴方を1番見たく無かったです」


 お、この人は優しい人なのかな?


「う、すみません。余計な事はするなよ?」


 兄に小声で注意される。


「レイシア王女様、お初にお目に掛かります。今まで挨拶出来ずに申し訳ごさいません。私はリリア・サンドロスでございます」


 スカートを少し持ち上げて軽くお辞儀する。

 社交辞令くらい知っておるは。


「⋯⋯」


 兄が面食らっているんだが、喜んで良いのかそこまで下に見られていた事に怒ったら良いのか⋯⋯まあ、良いだろう。

 レイシア王女⋯⋯王女?って事はこの国のトップの娘じゃないかい!

 やっべ、そこまで考えて無かった。


 レイシア王女は紫色の髪に瞳を持ち、王族故か気品のある立ち住まいをしている。

 リリアよりかは胸は小さいが日本の15歳とか比べると大きい。

 身長もリリアの方が高く、クビレも今までの生活が祟ってかリリアの方がある。リリアは少し太るべきである。

 2人並んで日本で歩くと美少女コンビとして注目を浴びるだろう。尚、この世界の顔面偏差値は平均的に高い模様。レイシアとリリアはその中でも高い方だろう。


 私は案内された席に座り、隣にレイシア王女も座る。

 レイシア王女は隣⋯⋯つまりは私の後に加護を授かるようだ。

 私は前から数えると4番目だね。

 と、思っていたら平民が先にやるようでかなり待つ。

 加護を得る為の祈りは1人1人違うのだが最低でも2分掛かっている。

 これは、長引きそうだ。


 平民の中で騒がれた加護が2つ会った。

『回復』の加護と『倉庫』の加護だ。

『回復』の加護は珍しく対象の傷や病を癒す力だ。これは魔法と別、とゆうか術式が存在しておらず、詠唱もこの加護無いと使えないので珍しく、平民が得ると好条件で国に雇われる事もある。

 私は回復魔法は必要無いと思っていたので研究していなかったが、加護有りじゃないと使えないのなら加護無しでも使えるように研究するのも良いかもしれない。

『倉庫』は亜空間に物を入れる事が出来て、出し入れ可能で商業や戦争でも大活躍出来て、さらに滅茶苦茶珍い加護のようで平民なら即刻国に仕える事を許されて貴族の1番下の爵位を与えられる。


 さて、貴族の番となり順番の加護が与えられていく。

 そして私の番になった。


「祈りを捧げてください」

「はい」


 この教皇?さんはずっと同じ場所に微動だにせず突っ立って同じ言葉を話すって大変じゃないだろうか?疲れない?水分大丈夫?

 そんな事を考えながら片膝を付いて、手を組み祈りを送る。

 祈り⋯⋯祈り。

 どうしようかな?祈りか、前世の価値観のせいでどうも神に祈るとゆう感覚が分からない。

 なんでも良いかな?


(ネットを下さい。娯楽を下さい。我が引き籠もり生活を豊かにしてください!スマホを!パソコンを!ネットを!大事な事なので3回言いますよ!ネットを下さい!)


 祈る。今までは魔法研究によって時間を埋めていたが⋯⋯やっぱりネットは欲しい。

 ネットも、スマホも、パソコンも、タブレットでも良い。

 ただ娯楽が欲しいのだ。Web小説、Web漫画、ゲーム、色々とあるのだ。

 さあ、神が加護を与えるとゆうのなら寄こせ!我が引き籠もり生活の新たな道を!

 激しい光が教会を包み込む。今回初めての結果だ。

 次の瞬間に私の中の何かが変わった。


「加護を得ました」

「⋯⋯」

「神カオスから『混沌』の加護を与えられました」

「⋯⋯は?」


 ファンタジーをより楽しむ為に神話をネットで見た事がある。

 カオス、加護は混沌⋯⋯これってギリシャ神話の原初の神『混沌カオス』。


「か、カオスとはなんだ!」

「一体どんな神なの?」


 いや、私も知りたい。

 そもそも『混沌』からは何も連想出来ない。

 この世は稀に神に興味を持たれた人が2つ目の『加護』を得る者も居る。

 今は関係ないのだが、もしも『混沌』がそれすら握り潰すような効果があったら大変だ。

 いや、まじでやばい。

 確かに引き籠もりのデブ男、自分で言っていて悲しくなる前世とナルシストにならるくらいには客観的に自分の容姿を褒める事の出来る私って確かに混沌としてますよ?!だけど、この世界の一般的な認知されていない神の加護よこすなや!

 しかも、カオスって『大口を開けた』とか『空の空間』とかの意味だろ?(wiki参照)

 有限を超越し無限の存在の神の加護が会って何に使えるんだよ!

 ⋯⋯あ、もしかして。


『神は今までの人生を見てます。加護は今までの人の生活によって変化します。その事を肝に命じなさい。そして覚悟を持って行きなさい』


 と、お母様の言葉を思い出す。

 魔法によって無からいや、生活には魔力から物質を生み出した。

 もしかしてそれが影響を⋯⋯カオスが神を産み、神が新たな神を産み、人間を作り人間がネットを作った。

 その頂点のカオスの加護ならもしかしてネット⋯⋯使えます?


 私は色々な思考を重ねた。辺りが五月蝿いのは無視だ無視。


「神カオスの信託を頂きました」

「ぬ?」

「自由に生きよ。との事です」


 私はニヤリと笑った。最高だぜ体の持たぬ神カオスよ。加護『混沌』使いこなしてやる!


 私は感じ無かった。父と母の冷めきった目に、兄の怒りの目に、弟の悲しみの目に。


 レイシア王女の番になった。


「おお、なんと神々しい」


 今回の中では私の次に激しい光⋯⋯だが私の時とは違い輝かしい明るい光で暖かい。


「⋯⋯」

「教皇様?」

「か、神ガイアから『大地』の加護を得ました」


 一瞬の静粛、1泊空けて教会に響き渡るのは歓喜の叫びであった。

 神、ガイア。カオスから産まれた原初の神の1人。

 大地そのものだと言われた神じゃないですか。


 それから数人の貴族が加護を得たがレイシア王女クラスの歓喜は無かった。

 そして、今私は家に帰って1晩過ごして朝となっている。

 朝呼び出された。本当は加護の研究をしたいのだが呼び出された。

 家族勢揃い。使用人さん達も多い。


「リリア、私はお前が良い加護を得ることを期待していた」

「はい」

「だが、結果はどんな神かも分からない」


 お、まてまてなんか嫌な予感がするんですが?

 弟は俯き、兄はこっちを見ない、母、素知らぬ顔、そして父は無であった。


「学園にも行かず、部屋からも出ず、何もしないで金は使って⋯⋯私はお前が変わってくれると期待していたのだ。だが、結果は金を要求されて呑んでも部屋から出てこない。家族の名も忘れる程⋯⋯もう、私はお前に期待しない。お前はこの家の恥晒しだ。サンドラスを語る事は許さん。即刻荷物を纏めて家を出て行け!二度とこの家を訪れる事は許可しない!」

「つまり、勘当ですか?」

「ああ」

「私の加護について何も知りませんよね?私も知りません。何かしらの得がありかもしれません!攻めて、加護の確認だけの間だけでも置いて⋯⋯」

「断る!もう無理だ。穀潰しを養う事はもう無理だ!お前はこの国の情勢を知っているのか!」

「い、いえ」

「他国は力を付け、領地を徐々に奪われて行く。食料も全域に配られる時には数も減り、貧困の難民が続出しているのだぞ!そん中でお前に期待して支えたのに⋯⋯もう無理だ。出て行け!さっさと我が目の前から消えろ!」

「⋯⋯⋯⋯はい」


 前世でも家族からの『拒絶』は無かった。

 あんまり思い出がない父でも、家族は家族だ。心が痛むとゆうモノだ。それに私金も料理も出来ないのに⋯⋯だが、私はこの勘当に対して怒りは覚えなかった。

 父が本気で自分の感情をばらまいた事に言った言葉⋯⋯薄味の食事の原因が明らかなになり、そん中でも私に引き籠もり生活をさせてくれたのだ。感謝と悲しみは覚えても、怒りは覚えない。

 穀潰し⋯⋯前世ではネットで株とかで稼げて居たが、こっちではそれがない。

 言われて当然か。


 私は部屋に戻って服を動き易い物に変えて荷物を影空間にて仕舞う。

 私は玄関に行って踵の高い靴しか無いので履いて扉を開けた使用人に頭を下げて私は家を後にした。


 最後に振り返り、お辞儀した。

 私はこの家を恨まない。恨めない。恨む資格が無い。

 私は自分の生き方を決めた。

 引き籠もりを卒業出来るかは分からない⋯⋯だが、この国の貧困問題は陰から支える事に決めた。

 ま、まずは自分の生活を安定させないとだね。


 私は国の門から外に出て、私は少し離れた所まで移動して影空間からとある物を取り出す。

 踵の高い靴は動き難いので影空間から違う靴を取り出す。鉱石で出来ているので移動の時しか使えない。重いのだ。

 まずは自分の生活出来そうな所まで行こう。

 この国にはいずれ絶対に戻る⋯⋯戦争に負けて奪われたこの国の植民地を偵察してからだ。

 それに国は物価も高い私の事を知っている人も居るだろう。

 余計に過ごし難そうなのでこの国を拠点には出来ない。


 私は取り出したある物に乗っかる。

 これは前世の記憶を元に作り出したバイクである。

 オンロードバイクのようなモデルにしている。

 タイヤの方には柔らかい鉱石を使用して、表面をダイアモンドで守っている。

 何故、この世界の鉱石じゃないかと言うとこの世界の鉱石の原素が分からないからだ。

 タイヤに術式を刻んで倒れないようになっているのでバイク乗った事の無い私でも理論上使える。

 魔法で色々と出来るバイクだ。魔法凄い。


「さて、⋯⋯地理が分からないぞ」


 どこにどの国があるのか分からないので、地図を書きながら真っ直ぐ進む事にした。

 バイクの燃料は魔力だ。

 私の最大魔力量は分からないが、1度も切れた事が無い。一気に放出した事も無いので魔力量で俺TUEEEEは出来ない。

 途中で魔力切れしたとかシャレにならないので慎重にバイクを動かす。

 真っ直ぐ行くと決めるとぶっちゃけ自分で運転する必要が無いのでその間に私は『混沌』について調べる。


 目を閉じ、内側に語り掛けるようにして、加護と向き合う。

 数分後、とある様々な色が混ざった光を見つける。

 私はそれに対して手を伸ばす⋯⋯すると『混沌』の最初の恩寵が頭に過ぎる。


「創作⋯⋯か」


 創作、今更なんの役に立つん?

 いや、待てよ。

 これってもしかして無から有を生み出すのでは?


 私は片手を前に出してスマホをイメージする。

 そして、魔力を流すと⋯⋯体の中の何かが結構な量を抜かれて目の前に1つの長方形の物体が現る。

 完全にスマホである。


 私はスマホを手に取って電源ボタンを長押しする。

 特に変化無し。

 もしかして電気がない?私は魔力を操作して電気に変換⋯⋯する必要もなく魔力が吸われて電源が付く。

 魔力が起動源のようだ。


 スマホをそうするとWi-Fiが繋がっておらず、圏外で1つのアプリしか入って無かった。


「クッソが!」


 つまり、ただの⋯⋯いや、1個だけアプリが入っているのか。

 開いてみる。圏外だが普通に開く。


『現在のポイント0』


 タップする。


『Lv1:1000ー地図アプリ』

『Lv2:?ー?』

『?』


 ふむ、全く分からないので無視しして影空間に締まっておく。


「まずは食料だな」


 水は魔法で解決出来るが、食料は違う。

 さて、どうしたものか。料理も出来ない。


「少し速度を上げよう」


 私はバイクに込める魔力量を上げてスピードを上げる。

 数時間の直線移動をしたら、目の前に剣を持った犬耳を付けて、ビキニアーマーを着た女性が大きい角の生えた魔物と戦っていた。

 後ろには馬車があり、魔物の背後には大剣を持った男、こっちは猫耳である。

 杖を持って詠唱しているのはうさ耳の小さな女の子がしていた。


「クッソ、なんでオーガーが!」

「文句や疑問は後よ!まずはこいつをどうにかしないと!」


 ここは助けるべきだろうか?常識を学ぶ事をしなかったから獣人の立場が分からない。

 ここは助けても良いだろう。

 私は影空間から細長い銃を取り出す。

 スナイパーライフルである。

 ちなみにスコープもある。

 オーガーの頭を狙って私は引き金を引く。

 発砲音が響き渡り、オーガーと呼ばれた魔物の頭に1つの穴が空いて、弾はそのまま貫通して行った。


「な、何が」

「え、ええ、私の魔法⋯⋯」

「⋯⋯あの女か?」


 私はスナイパーライフルを仕舞い、獣人達に近づく。

 チラリとオーガーを見る。斬られた跡から血が出ている。勿論頭からも。少し吐き気が襲って来るが、耐える。


「た、助けて頂き感謝する」

「⋯⋯はい、よ、けいな、お世話」

「いえいえそのような事は⋯⋯礼がしたい。付いて来てくれ」


 私は頭を倒して肯定した。引き籠もり生活が長くて貴族演技の時と比べてペラペラと話せなかった。

 貴族勘当されたので貴族演技する意味が無いし、だがそうなると話せなくなる。

 まさか私も普通に話す事が出来ないとは思わなかった。


 獣人達に付いて行き、とある国に入る。

 国内は賑やかだった。

 貧困が居る訳でも無く、賑やかだ。


「賑やかですね」


 だからそう軽く呟いた。


「ああ、隣の帝国との戦争に勝ち続けて居るからな。あっちから攫った人達も農業等に労働させているしな」

「え」

「でも本当は帝国の方が強いんだが⋯⋯帝国にスパイが居るって噂があるんだよ」


 大剣の男はそう言った。⋯⋯私は助ける相手を間違えたのかもしれない。

 だが、今動く気は無い。


「でも食料がこの人数居て安定するんですか?」

「ああ、それはその帝国のスパイがこっちに横流ししているんだよ」

「そうですか」

「だけどよ〜なんでこの国は方針を変えたんだろうな?」

「え」

「そうだな。言ってはなんだがこの国に留まる事は考えない方が良い。私達もそろそろ出て行く予定だ」

「なにか会ったんですか?」

「ああ、昔は帝国との平和条約を結ぼうとしていたんだよ。だが、この国の王が変わってから方針が変わって、条約会議の時に帝国の王を暗殺したんだよ。で、帝国は王位を替えて、そしてここの王は様々な集団を使って帝国を攻めて行った」

「そうですか」


 この国には何かがあると⋯⋯そういう事なようだ。


「さて、私達のオススメの場所を⋯⋯」

「いやぁああああ!誰かあああ!」


 その叫びをきっかけのように大量の魔物が現れた。


 ◆


「どうですかね」

「ああ、最高だよ!この力は!さすがは神の力だ!アンデットを製造してこの国を乗っ取り、ついに次の段階に移った。長年、ちまちま帝国の方から人間を奪い、そして媒介として使った!さあ、最後の仕上げだ!この国の国民全ての魂を使って邪神『タナトス』を復活させるぞ!」


 タイミング悪く最悪の計画が動き出した。


 ◆


「どうして国内に⋯⋯」

「おい、保おけている場合か!」

「済まない、俺達は行ってくる!」


 なんか、色々と展開が速いな。加護を貰って、勘当されて、獣人助けて、帝国の敵の事を聞いて⋯⋯てか、あの国って帝国だったのか。

 だが、これは家に帰るチャンスかもしれない。

 さぁ、私の約11年間の研究の力を全て見せてやる!

 流れに身を任せるように私は動き出す。


 私はイメージ魔法を使って重力を操って空を飛ぶ。

 そして、影空間からミニガンを取り出す。

 人間を撃たないように気をつけながら引き金を引く。

 大量に降り注ぐ弾丸の雨によって魔物達を殲滅していく。

 私の予想⋯⋯とゆうか一般的な予想でこの国の王宮に黒幕が居るだろう。

 だから私が狙うのは王宮だ。

 私は重力操作と風属性で風を噴射してスピード上げて王宮に向かって進む。

 途中で出て来たドラゴンのような魔物のブレスを魔法で盾を作り出して防ぐ。

 そして、鉱石圧縮の容量で魔法を圧縮し、マグマに匹敵予定の火の魔法でドラゴンを攻撃する。

 ドラゴンは躱すように体を体を逸らしたが、そこに私は創作詠唱で土属性で鉄の筒と鉄の弾を生み出して、イメージ魔法で電気を流していく。


「喰らえ、レールガン」


 電磁力を集中させて鉄の弾がドラゴンに飛んで行き、その速度を躱す事の出来なかったドラゴンは体を粉砕させる。

 そして私は魔法で王宮に穴を空けて侵入。

 中には王族のようなマントを羽織っているシワクチャの顔の原型も分からないような人と紳士のようなおじさん顔の人が居た。


「これはこれは」


 紳士のようなおじさん顔は一瞬で消えた。


「なっ」

「なんだこの娘は⋯⋯私直々に魂を食わせに来たのか。なら、良い!さぁ来るが⋯⋯」

「⋯⋯」

「な、なんだこの高熱は!」


 こいつが黒幕だって事は分かった。

 だったら容赦は無い。


「舐めおって、いでよアンデット達!」


 大量のゾンビが現れる。


「アンデットには聖属性以外は効かない!お主では無理だ!」

「簡単に決めつけないでよ。魔法創作、聖属性、火属性」


『混沌』の恩寵『創作』を利用して使えなかった聖属性を火属性に混ぜた。

 これによって火属性の攻撃に聖属性が付いた。

 私はガソリンに火が付いたようなイメージを使って魔法を使う。

 青い火がアンデットを燃やしていく。


「なぬ?」


 私は影空間からアサルトライフルを取り出して、高速で術式変換して『創作』にて創り出した聖属性付与の術式に魔力を流して聖属性の弾丸を撒き散らす。

 アンデットに魂が当たるとアンデットは消滅し、弾は貫通して後ろのアンデットも巻き込む。


「な、どうなっている!」

「やっぱり強いね」


 カオスの加護は本来スマホを作るようではないだろう。

 きっと、これが本当の使い方だ。だが、魔力の諸費が大きい。

 かなりの脱力がある。


「ち、逃げるか」


 あのシワクチャ気持ち悪い魔物が翼を生やして外に出て行く。


「逃がすか!」


 あいつの首を持って私は家に帰るんだ!勘当された当日に成果を示して、私は家に帰る!

 カオスの加護は使えるんだ!

 だが、間に合わない。大量のアンデットのせいで前に進めないのだ。

 倒しても倒しても奥から来る。


「まだだ」


 我が祖国を苦しませたあいつだけは捕らえてやる!

 その瞬間、あの教会で見た私の時の光があのシワクチャ野郎を包み込む。


「さら⋯⋯」

「いや〜やっぱり君を選んで良かったよ。さて、君には色々と聞きたい事があるんだ。神に喧嘩を売ったあいつの事を、ね」

「な、なんだこれはあぁあああ」

「リリア君、君に加護を授けて良かった。お陰であいつに関連する者を捕まえれた。また、お願いするかも出し加護はそのままで良いよね?沢山使ったし、じゃあね」

「ちょ、待て!」

「アンデット達は君の力で何とか出来る筈だよ」


 ちっ、なんだのカオスの野郎。

 まあ、良いや。

 色々と気になるが、今はここをどうにかするのが先だ。


 私は影空間からロケットランチャーを取り出して、術式を刻んで放つ。

 王宮のアンデットを片付けたので、私は国の方には降りて戦おうとしたが、目の前にレイシア王女が居た。


「リリアさん?」

「レイシア王女様?どうして」

「私の力を使って戦争を仕掛けに来たんですが⋯⋯こうなっていたんです」


 多分、加護を得た瞬間から来たんだろう。

 だが、馬車では私のバイクの速度には及ばない。

 だから私の方が速く到着していたんだろう。


 ◆


 あれから数日。

 帝国の敵王国は完全に壊滅し、王国は帝国の植民地になり国民もそこに残っている。

 レイシア王女の加護『大地』の恩寵『豊穣』のお陰で作物の急速な育ちによって食料問題も徐々に解決していくだろう。

 海から塩を取り出す事もできる。

 後は私の前世知識と魔法理論を発表した結果、前世知識は採用、魔法理論は不確定とゆう事で没にされた。

 そして、私はサンドロス家には戻れなかった。

 お父様に戻る事を許され無かった。これはお父様の頑固な性格だと思ったが、私の居るべき所では無いようだ。

 私は皇帝から爵位を貰った。

 農業に関わったのはレイシア王女がメインだが、私の加護及びチートのカオスの加護『混沌』の恩寵『創作』によって色々とやったのだ。

 例えば私の1番の問題⋯⋯トイレが臭い。

 この世界のトレイは日本のトレイとは違い昔のようなトイレで水等は出るが、それは排泄物を落とすだけであるのでそこから臭いが充満するのだ。

 そこで『創作』を使って日本のトレイを再現して創り出して、さらにドローン等の偵察機を簡潔な物だが設計図として創り出して国に渡して金を得たり、車等は流石に出さなかった。

 その結果、私は男爵の爵位を与えられた。

 貴族の名前は『アザトース』となった。

 だから私だけ今後は『リリア・アザトース』となり、家族とは未だにギクシャクしているのだが、土地を貰ったので。

 日本に居た頃よりもハイテクな家を創り出して、研究に没頭出来るように改造して、商業ギルドとゆう商業に関して全てを取り扱っている所に行って使用人を3人雇った。

 3人ともメイドである。

 掃除と食事を任せて私は部屋に引き籠る。

 時々金を稼ぐ為に作った物を出す予定だ。

 私は今でも研究をしている。創作出て来たスマホの存在を忘れて⋯⋯楽しく暮らしている。

 レイシア王女とは友達となって、時々家に来ては『これを国に⋯⋯』と言われているのでのらりくらりと躱して過ごしていた。


 金も名誉も手に入り、自分の事に専念出来る現状に私はとても満足している。

 時々心配されるが。

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前世天才引き籠もりだったので引き籠もり生活していたら貴族家から勘当されたが引き籠もりを辞めるつもりは毛頭ない!〜前世の価値観と記憶を持って、悠々自適の最高の引き籠もり生活〜 ネリムZ @NerimuZ

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