3-5

 異能部の部室は、未那都が先天的な異能使いと聞き、慌てていた。室内にあるパソコンを使い、『本部』と連絡をとる。ちなみに、第六高校以外の高校にも異能部は存在しており、それをまとめ上げ、交流戦の主催をしているのが本部だ。

「そういえば、僕、『超能力者』について思い当たることがあって。」

 パソコンの起動を待ちながら一輝が言う。

「松尾、何か知ってるなら早く言ってよ。」

「さっきの服部さん?以外にも、僕は超能力者を知っていて。その人にも、超能力について聞いてみようと思っているんです。」

 ちなみに一輝は、未那都に襲われた時に、夕月と燐が来たことを知らない。夕月が顔を隠していたことに加え、記憶が曖昧なのだ。

「じゃあ松尾先輩、その人と連絡取ってみてください。異能部は超能力について調べるのも活動内容にあたるはずです。」

「分かってるよ。」

 一輝はスマホを手に取ると、メッセージアプリを器用に触り、その人物にメッセージを送った。

「明日の朝10時、いつもの公園で会えるか?」

 今日は金曜日だ。土曜日の朝に待ち合わせするのは酷かもしれないと一輝は思い、メッセージを取り消そうとした時だった。

「構いませんよ。僕だけ行けばいいですか?」

 返信が早かった。一輝は、その人物にスタンプを送ると、すぐに既読のサインがついた。

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