第21話 間章~聖騎士の失踪~
赤髪とこグレイン・ハートは元々侯爵家の三男であった。
元々回復魔法を授かり、期待されたのだが。結局三男でしかなかった!
侯爵家を継ぐことはできず、無理やりに聖騎士にさせられた。
侯爵家の意向もありこの国の聖騎士隊の隊長にまでなったのだが、
この男は酷く不安定だった。
ある程度大きくなってからの去性のせいもあってか、情緒不安定になったのだ。
急に凶暴性をみせ、荒れ狂ったように部下を痛めつけたりするのだ。
この間の、ポポの町の件もそうだ。
神父に教皇から言い遣った物を受け取るために行ったのだが、
そんな物はないと言われて逆上したのだった。
結構な町人のいる前で、神父を刺してしまったのがいけなかった。
町の人々は直ぐに集まり、人殺しと私達をなじり始めた!
そんな声に正気でいられるグレインではない。
馬を走らせ、正義の元に成敗すると叫びながら、人々を虐殺していった。
聖騎士団とは何なのか・・・。これが実態だった。
正義の名のもとに傍若無人な事をする集団。
それが聖騎士団。
グレインの行方不明は教会内とシルバーン王国内で騒ぎになった。
ハート侯爵家が先導して行方を捜すと騒ぎを大きくしているのもあった。
しかし、結局なんの手がかりもなく、捜索は打ち切られる形となった。
あわや教会の闇を暴露してしまいそうになったグレインが、
行方不明になってくれて、教会本部やシルバーン王国にとっては好都合だった。
しかし、グレインの握っていた書類関係が全て無くなっていることに、
両陣営は全てを安心できるものでもなかった。
裏では闇の者を使い捜索は続けられていたのだったが。
何の証拠も手掛かりもないままただ闇の者達はどうすることも出来ないでいたのが、
現状だったようだ。
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