第19話 赤髪

王都に到着した!

王都は流石にデカイ。ここから赤髪を探すとなると骨が折れそうだ・・・。

シグは身バレしないか緊張しているようだったが、

髭がボウボウで、頭も丸坊主なのだ!

誰も王子様だなんて気付くわけがないのだ。


ピコン!!

「へ!?」俺

「なんだ!?」シグ

「すまん誰か近くで死んだようだ」俺

「ああ治療院があるな!そんなのまで反応してしまうのか」シグ

「そうなんだ!俺が殺さなくても、いいんだ」俺

「凄いな!」シグ


・風靱リング(魔力を消費して風の刃を飛ばす)

・通信ピアス×2(魔力を消費して念話が出来る。)

・グレネードランチャー(専用の榴弾を発射する武器)


ヤバイな!この亡くなった人の武具・・・風系統か・・・?

リングもランチャーも強力そうだけど、通信ピアス一択だぜ!

ピコン!ストレージにストックしました!


「この亡くなった人からヤバイのがもらえた!」俺

「なんだ?」シグ

「ちょっと耳を貸してみてくれ!」俺

ブスッ!

「イッテ!!何すんだよ!」シグ

「これを付けるんだ!ピアス!」俺

「男が耳飾りなんて、ないだろう!

まさか俺達はそう言う事になっているってことなのか?」シグ

「何を言っている暴れんな!」俺

ザクッ!パチン!!

(ほら聞こえるだろう!)俺

「なんだこれ!」シグ

(あたまで念じてみろ)俺

(・・・こうか?)シグ

(そうだ。これスゲーだろ?音を出さずに意思疎通できんだぜ)俺

(ヤバすぎるな・・・。

俺はてっきり求婚されたんだと思ったぞ。

まったく、ランドは怪しいからな・・・)シグ

(おい!心の声が駄々洩れだぞ!俺は違うっつってるだろうが!

お前こそ!怪しいんだよ!)俺

(なに!!このやろう!可愛い顔してるくせにジジイなんだよ・・・)シグ

(意味分かんね~・・こ・・・と?)俺

なになに?あの人達・・・リアルBLかしら!見つめ合って耳飾りもお揃いヨ!

絶対そうよ!可愛い男の娘と可愛いを愛する獣の構図・・・。良いよ良いよ・・・。

でも血が出てるわ・・・血の契りってやつ!?キャーキャー!!


(オイ!早く逃げよう。変な目で見られている。)俺

(そうだな。なんだか訳の分からない事を言って居たなあの女共・・・)シグ

(あああれは腐女子というんだ)俺

俺はシグにオブられて、逃走していた。

シグの耳からは血が吹き出ており、ピアスの傷を癒しながらだ。

俺は針が上手く刺さり、そんなに出血しなかったが!

シグは暴れやがって傷が広がったために、大量に出血していたのだ!

(しかし、こんなこともあるもんなんだな・・・。

名も知らぬお亡くなりになった方に、ご冥福と、俺にこのように有益な物を与えてくださったことに感謝ささげます。)俺

(おお!お祈りか!ザーメン!)シグ

(台無しだよ!シグ・・・。)俺


俺達は相当あやしまれながら宿を取った。

一緒の部屋っつうのも怪しまれた!余程ピアスが目立つようだ!

チョットまずったかな・・・。

(今度から親子にしようぜ!この耳飾りは母親の形見を付けてるってな感じで!)俺

(おおそれは良いな!そうしよう!)シグ

「てか、部屋に入ってまで念話しなくても良かったな・・・。」俺

「ああそうか!!」シグ

「シグ血は止まっただろ?」俺

「ああ!ランドのおかげで止まったな!水浴びしようぜ!走って汗かいてしまったよ」

シグ

「ああそうだな!」俺

バシャバシャバシャ・・・。


翌日から本格的に赤髪を探していく。

といっても、教会に忍び込むんだけどね。

俺達はミラージュリングで身を隠しながら教会内部に侵入する。

王都の教会はそれなりに大きく、敷地も大きかった。

聖騎士団も居る程だから当たり前だ。東京ドーム二個分ほどあるかもしれない。

訓練場と庭がデカイ。

聖騎士の詰め所もあり、宿泊施設もあった。

しかし、比較的簡単に赤髪は見つかった・・・。

毒殺などは回復魔法で回復されてしまうだろうから、

確実に頭をぶっ壊すしかないか・・・。

(ランド!ソロソロ魔力が尽きる帰るぞ)シグ

(そうだな!)俺

こうして、教会内部に赤髪はいることが分かった。

フフフ・・・。

待ってろよ!!赤髪め・・・。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る