第16話 誕生会

その日の夜は野営してとっとと寝てしまい、

次の日もゆっくりしようと思っていると、シグがうるさかった!

「よしランド―!狩ったオークだしてくれ!」シグ

「良いけど・・・。」俺

「よし!お前に貰ったゴブリンのナイフ使ってみよう!」シグ


ランドは手際よく、色んな部位を解体しては切り分けていった!

というか、ゴブリンナイフの効果で、抜き取っているように見える。

「これ凄い物だったんだね・・・」俺

「ああ!これは凄いぞ!ほら!玉だ!

これをこんなに綺麗に取るのはかなり難しいんだ!」シグ

「げ・・・グロイ・・・。」俺

「なんだ?かなり美味いんだぞ!」シグ

「へ、へ~・・・」俺


解体した物はランドの指示で仕舞い込んでいく。

必要な物だけランドが調理してくれているが、睾丸が残ってますけど・・・。

まさか・・・。

俺達は、主の居なくなった飛竜の巣でバーベキューを味わった。

シグが言う通り、玉の味は格別な物だった!


「どうだ美味いだろ!!この玉一つで金貨10枚だぜ!!ありえねえだろ」シグ

「へ・・!そんなに?」俺

「ああそうだ!味もそうだが効果がすげ~!」シグ

「まさか・・・」俺

「そうだ!あそこが元気になっちまうのさ!あ!子供は分からねえな!

大きく成長させてくれんじゃないか?」シグ

「お前大丈夫なの?」俺

「俺はその辺でブッパだな!!ガハハハ!」シグ

「う・・・」俺


翌朝、

「ランドー!おはよう!誕生日おめでとうー!!」シグ

「朝から煩いな・・・」俺

「11歳か!おめでとう!」シグ

「あ、ありがとう・・・昨日だったけどな。」俺

そう言えば誰かに祝ってもらったのは久しぶりの気がするな。

神父様も、祝ったりする人じゃなかった。

神様に感謝して一緒にお祈りだったもんな・・・。

「おいランド!おまえ、下半身どうした・・・」シグ

「は?・・・え?はみ出てる・・・!?」俺

「いや・・・ランド、スマン俺はそっちの趣味は無くてだな・・・。

チョット、手伝ってやりたいのは山々なんだが・・・すまんな・・・。」シグ

「はーーー!!だから!てめー!!こうなったのは誰のせいだっつーの!!」俺

一回死ねてめー!ヘッドロックだ!

「臭せえな・・・。」俺

「は!?あたりめえだ!何日身体拭いてねえと思ってる」シグ

「く・・・っせ!一瞬で萎えたわ!!」俺

「けっ!!そんな物騒なもんパンツからはみ出すんじゃねえっつうの!

しかもピンクとかきもいわ」シグ

「は!?てめーも物騒なもん出して歩いてんじゃねえか!」俺

「お前のよりは男前だろうが!ピンクくねえ!」シグ

「はー!?キッタネエシミがいっぱいなんだよ!」俺

「はー!?」シグ

・・・くくく・・・ははは・・・ガハハハ!!

こいつとは上手くやってけそうだわ!

臭さに耐え切れず、

ウオータリングで水を出して俺達は身体を洗った!石鹸欲しいな・・・。


それにしてもオークの睾丸の効果は一週間も続き旅の途中を悩ませてくれたのだ!

日に日に大きくなり、シグ顔負けのデカさにまで成長してしまった!

この数日で急成長となると、アソコは痛いし痒いしで、大変だったのだ。

やってくれるぜシグの野郎!!

俺は回復のクロスで回復しながら耐えていたけどね・・・。

「ランド・・・俺にも回復してくれないか・・・」シグ

「どこを?ケガしてないだろう」俺

「いや、一日に何回もだとよ・・さすがに擦れちまって、ここがよ・・見てくれ」シグ

「まじか・・・げ・・・なにそれ!めっちゃ擦り切れてんじゃん!」俺

「う・・・そうなんだ・・」シグ

「痛そう・・・あんなもん食べるからだぜ!」俺

「だってよ!お前の誕生日だぜ特別な事してやりたかったんだ!!」シグ

「・・分かったよ!ちょっとこっち来い!」俺

仕方なく、回復のクロスに魔力を流して、患部に手を当てていく。

「うわ!あったけ~気持ちい~ああ・・・」シグ


クソ野郎・・・!!とだけ言っておこう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る