第14話 飛竜の山

俺とシグは必要な買い出しを済ませると、

ギルドには、修練のためしばらく山に籠るとだけ言って出かけた。

勝手に捜索活動されてもこっちが迷惑だからだ。

南の山脈を目指し、ひたすら森を進む。

あの三角と三角の山の間、水平になった所だとギルドの資料には書いてあった。

結構あるんだよな距離が・・・。


「ランド!オークだ!」シグ

「どこ?」俺

「おそらく200m先からこっちに向かってきている!」シグ

「見えないよ!」俺

「索敵だよ!魔法だ!」シグ

「すごい!魔法便利だな!」俺

「まあな!」シグ


俺は木に登り身を潜めた、シグはそのままオークと対峙するらしい。

本当に来た!!魔法凄いな便利だ。

シグに到達する前にオークのコメカミに火矢を放つ。テンプルショットだ。

脳を揺さぶられて、オークは昏倒した!

ザクッ!頭をシグの槍が貫いた!!


「お見事!」俺

「いや、お前のその火矢と命中力が凄いんだ!」シグ

「まあね練習したし」俺

「ああ!あれは熟練者の技だな。」シグ


こうして、サクサクと森を進んでいく。

オークは弾丸に変えて、オーク自体はストックしております。

木が高山の物に変るあたりで様子が一変してきた。


うん・・・警戒しよう。

何かありそう・・・。おそらくシグもそれを同じく感じている。


ドガッ!!ズザー―ッ!!

「グワッー・・・!いって~・・・」俺


急に見えない敵に襲われた!

「大丈夫か?」シグ

「ああ!大丈夫!何かいる!!」俺

「くそ・・見えない敵だ・・・おそらくミラージュモンキー死神だ」シグ

「何それ!!」俺


俺は回復のクロスで回復しながら、煙玉を投げる。

ボンボンボン!!!

煙玉三つは地面に当り割れると、モクモクと煙が立ち込めた!


俺は雷リングに魔力を流して帯電している・・・。


やはり見えた!

この魔物は光の屈折を利用しているんだな!

煙で屈折率を変えてやれば姿はあらわになる!!

俺は古武術歩法で一瞬でそいつに接近し体当たりしてやった!

バリバリバリ!!!ギャウ・・・ピシュプシュプシュ・・・。


「ランド!どうなった!大丈夫か!」シグ

「ああ!やったよ!」俺


ピコン!!


・ミラージュマント(このマントを羽織れば常に姿を隠せる効果)

・ミラージュリング(魔力を消費して姿を隠せる効果)

・スコープ(遠くの対象物を見ることが出来、狙いをつけやすくなる※専用補助具)


おお!!

全部欲しいけど、リングにしておく。

ピコン!ストレージにストックしました!

よっしゃ。


「おいランド!こんな黒焦げにすんじゃねえよ!!素材が取れないだろうが!」シグ

「あ・・・ごめん」俺

「こいつの素材はかなり珍しいんだ!

あと二、三匹はいるはずだ!気を付けろよ!」シグ

「そうなの?分かった。シグの魔法で位置が分からないの?」俺

「よし待ってろ・・・いた!けど、消え方が上手いな!

俺のスキルは地面に伝わる振動で感知してんだ!

岩と木を上手く使ってんな・・・くそ」シグ


ボンボンボン!!モクモクモク・・・


「シグ布で顔を覆って痺れ粉を撒くから!」俺

「何!?分かった。しかし目はどうする?見えないぞ!!」シグ

「見なくていいよスッポリいって!」俺


痺れ玉を周りにボン!ボン!ボン!ボン!と爆発させる。

辺りは痺れ粉が舞って吸ったり目に入ると痺れて動けなくなるはずだ。

俺達はしばらくマントをスッポリ被って、

身をかがめ、風で粉が流れていくのを待った。

ビュウ~~~ンバサバサ・・・強風が吹いた所で、そろそろ良いかな・・・。


「シグ!良いみたい!」俺

「お!ヨシヨシ。居たな!痺れてやがる!3匹か中々多いな!」シグ


俺とシグは猿の首を刈り取り、ストレージに仕舞った。

こいつの毛皮は加工して、

マントにするとミラージュマントと同じような効果があるようだな。

へ~リングに交換して良かったよ!


ピコン

・ミラージュマント(このマントを羽織れば常に姿を隠せる効果)

・ミラージュリング(魔力を消費して姿を隠せる効果)

・スコープ(遠くの対象物を見ることが出来、狙いをつけやすくなる※専用補助具)


一応、マント、リング、スコープを獲得しておいた。

ピコン!ストレージにストックしました!

リングはシグにも渡してある!

これで二人で隠密行動が可能となった。


「てか凄いな!こんなのが手に入るのか?お前のスキルは!

煙玉とか痺れ玉とか!便利なもんもあるしよ!!

つくづく面白えなお前は!」シグ


「人をビックリ箱みたいに言わないでくれる?」俺

「おお良いな!ビックリランドか!」シグ

「いや、それはどこかの遊園地じゃないか!」俺

「ゆうなんだ?」ランド

「いや、なんでもないよ!

でもソロソロ飛竜が出てきてもおかしくないかもね・・・。」俺

「おおそうだな・・・。一応姿消していくぞ」シグ

「そうだね」俺

しかし、ここではまだ飛竜の影すら見ることはなかった。

ミラージュリングは結構魔力の消費が激しく、

飛竜を確認するまでは使用を控えようということになった。

山は大分登ってきているが、もう木は生えていない高山地帯となっている。

酸素が薄いのだろう。結構息が苦しい。

徐々に慣れるしかない。

俺達は休み休み、山登りをしている所だ・・・。

魔物は猿以降は出てこない。おそらく飛竜の縄張りなのだろう・・・。

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