第17話 冒険者ギルド


 海斗は数日ホテル生活を満喫していた。


 ランチは出なかったので近所のレストランを見つけ、夜はホテルが採れたての山菜や豚肉などを提供してくれた。


 そんなある日街を歩いていると冒険者ギルドの受付嬢が美人なのに気付いた。


 海斗(=ゲイザー・バニングス)より2歳くらい年上だろうか?


 赤いセミロングの髪に少しきつそうなエメラルドグリーンの眼そして均整の取れたプロポーション。身長は女の子の標準ぐらいだろうか。


 話してみるとギルドの受付嬢とのことだ。


 「君、意外と若いのね?そんな恰好してるからだいぶ大人なのかと思った」


 「あ、いや、まあ」


 「何?照れてるの?とにかくこの書類の必要事項に記入して」


 あやしい商品の勧誘のようにギルド冒険者としての受付が始まった。


 そこで名前と年齢(適当に書いておいた)は書けるが職業というところで困った。


 「え?自分の職業が分からないの?そんな高級な鎧つけているのに?」


 「もしよかったら色々教えてほしいです」


 ゲイザー・バニングスはギルドの中に通されギルドマスターと対面した。


 「ほう、闘技場で話題となっているルーキー君か」


 「ゲイザー・バニングスと言います」


 「俺はオットバだ、よろしくな」


 オットバの説明によるとゲイザー・バニングスは戦士の系列の職業だとのこと。


 今は戦士だがおそらく経験値が貯まった状態だから教会に行くと上級職にクラスアップできること。


 上級職には騎士・魔法戦士・斧戦士があり、それぞれの職はさらに上級職へクラスアップできることを教えてくれた。


 ゲイザー・バニングスはとりあえず職業を戦士として登録をした。



 受付嬢のカナリに少しでもいいところを見せたかった海斗はすぐに教会に行って、少し悩んだが騎士を選択してクラスアップした。

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