異世界に召喚されたけど、とりあえず人権が欲しい  ぎざぎざ様

【タイトル】異世界に召喚されたけど、とりあえず人権が欲しい

【作者】 ぎざぎざ

【ジャンル】異世界ファンタジー

【読んだ話数】「六.用無し」まで

https://kakuyomu.jp/works/16816700428002968546


 序盤からすごいシビア。っていうのが最初の感想です。

 王の道楽で異世界召喚される主人公。召喚特典はなし。それどころか自分の名前を魔法によって消される始末。


 奴隷として扱われる主人公ですが連れて行かれた牢屋には同じ境遇の仲間が! 全く嬉しくない。しかも自分以外は女の子ばかり。王への好感度がどんどん下がっていきます。

 こんな状況を黙って耐えるはずもなく、逃げようという流れに物語は進んでいくわけです。これは応援するほかない。自由をつかんで、虐げられた分しあわせになってくれ。そう思わずにはいられません。


 どのようにして逃げるのか。もちろんそれは気になるところですが、私としてはこの異世界がどういう環境なのかも気になります。


 主人公以外に捕まっているのはみな亜人。吸血鬼に人狼にホムンクルスなど。他にも登場していないだけでいろんな亜人がいるのかもしれません。

 主人公が召喚されてから見ているのは牢屋などごく限られた場所であり、話せる相手も同じ牢にいる亜人たちだけ。主人公が出会った亜人たちがその世界ではどういった立ち位置にいるのかは彼女たちから聞いた話でしか分りません。


 ファンタジー世界では比較的に強者ポジションにいる吸血鬼は絶滅寸前。獣人種は労働力。この世界の亜人の立場ってとっても低い? と感じる情報の数々。

 もしや牢屋から出ても人権確保の道のりは遠いのでは? とっても嫌な予感がしますが、読者に出来ることといったら物語を見守ることのみなので……。無事に人権確保してほしい……。


 もう一つ気になるのは魔法の存在です。

 主人公は一万字前後では特別な力が確認されていません。魔法も試してみましたが使えませんでした。が、この世界の魔法にはいくつか種類があるようで、主人公が試したのはただ一つ。ほかの魔法を試した結果、主人公の能力が開花する可能性も残されています。


 未知の世界を手探りで進んでいく感覚は異世界ものの醍醐味だと思います。主人公と一緒にこちらの作品で味わってみてはいかがでしょうか。

 

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