「何をするか迷ったときの攻め方」
「ここではちょっと軽めな説明をしようか」
「結構重く説明をしたからね」
「ここでは、「何をするか迷ったときの攻め方」を説明するね」
「確かに勉強で何をするかよく迷うよね」
「そんな時には、まずは基礎、とにかく基礎をおすすめするね」
「基礎ってどういうことなの?」
「まず基礎っていうのはとても大切なの。例えば、包丁の持ち方も分からない人にいちょう切りとか教えても意味ないでしょ?だから、とにかく基礎が大切なの」
「確かに基礎が整ってないと、応用にも進めないよね」
「そう、そこが重要なの。よく誰かに勉強を教えている時に感じるんだけど、ワークの後ろ側にある応用問題が分からないって言って、解いている様子を見ていると、基礎が結構抜けていることがあるんだよね。だから、問題解説をしても理解出来ないことが多いんだよ。普通、答えに載ってる解説を読めば理解できるからね。基礎が身についていれば」
「もしかして、私が応用問題の解説を読んでも理解できなかったのはそういうこと……?」
「そうかもね。ただ、いかにも解説を書いた人が略しすぎてて分かりにくいっていうワークもあるから、そこは近くにいる頭がいい友達に聞いて解説で説明が事足りるかを聞くべきかな」
「それじゃあ、今度里菜に教えてもらおうかな」
「了解。それじゃあ、もう一つおすすめのものは、その日にやった授業の復習」
「え、ただの復習?そんなこと誰でも知ってない?」
「それが案外、してる人が少ないんだよ。実際授業の復習を家でしてる人なんて、クラスに二、三人いるかも分からないレベルだよ」
「確かに言われるといなさそうだね。けど、ただの復習なんて今更じゃない?」
「それが、馬鹿に出来るものじゃないんだよ」
「何が大切なの?」
「まず、これを見て」
そういい、里菜はスマホを取り出し、あるグラフを恵里に見せた。エビングハウスの忘却曲線というものだ。;是非調べてみてください。
「これは何?」
「これは、どのくらい時間が経つと、覚えたものを忘れるかっていうのを表したものだよ。例えば、復習せずに一日経つと、記憶からは七十パーセントも消えちゃう」
「え、そんなに?」
「そして、もし復習をすると、急激に右肩下がりになっていたグラフが緩やかになる。これが、記憶の定着。因みに、一時間で半分は記憶がなくなるから、一日後より、その日のうちに勉強したほうが良いかな」
「分かった。脳って結構すぐ忘れちゃうんだね」
「そうだね。今それが実感できると思うけど、今回私が説明した二つのこと、簡単にまとめることはできる?結構思い出すのに時間がかかるでしょ。けど、今思い出したことで、私が前に説明した、授業後の復習と同じ効果が得られたから、何もしていないことに比べて後で、記憶に残りやすくなると思うよ」
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