花言葉 イチゴ(3月31日)

 3月最後の花言葉エッセイです。明日からは4月ですが、皆様は、どんな新年度を迎える予定でしょうか。

 我が家は次女が高校進学、長女が浪人生活開始となります。主人が「ついでに俺のも」とか言い、次女はダイエットのため野菜多めを希望……こ、これは、毎日お弁当奮闘記を書くしかない!?

 なんて思ってます。

 勿論、花言葉も続けますので、ご安心を。


 そんな慌ただしい新年度を前にした3月31日の花言葉は『イチゴ』から『尊重と愛情』『幸福な家庭』『先見の明』『あなたは私を喜ばせる』です。

 親株からたくさんのつるが出る様子から「幸福な家庭」がついたようです。そんな家庭に咲く白くて可愛い花姿と甘いイチゴは、私たちを喜ばせてくれますね。


 他の花言葉にも、それぞれ由来があります。

 古い時代、西洋ではイチゴの根と葉をつけた水が眼を冷やし、視力を回復させると信じられたそうです。これが「先見の明」の由来ですね。

 また、イチゴはキリスト教で聖ヨハネと聖母マリアに捧げられ、両者のエンブレムになったことが「尊重と愛情」の由来だそうです。

 イチゴは古くから愛されているんですね。


 北欧神話にも登場します。愛と結婚の女神フリガの果物が、イチゴだと考えられてるそうです。

 フリガはオーディンの妻で、もっとも美しい女神です。幼子が亡くなると、その亡骸をイチゴで覆い天国に連れていくと伝えられてます。

 余談ですが、Friday金曜日は「フリガの日」という意味だそうですよ。


 西洋の神話に出てくるくらい、イチゴは古くから人々に愛されてきたんですね。

 実は、日本でも古い時代からイチゴは親しまれてきました。ただ、私たちが食べる品種のもとは江戸時代に渡来したもので、古くに食されていたのは野イチゴの種類です。元々は、滋養強壮の漢方薬とされていたようですね。


 奈良時代の日本書紀には「伊致寐姑イチビコ」、平安時代の和名抄わみょうしょうには「覆盆子フクボンシー和名以知古イチゴ」と記述されてるそうです。覆盆子は中国での呼び名で、漢方として伝えられたことが分かりますね。そして、平安の頃に、イチゴの呼び名に変わったようですね。

 清少納言の枕草子にも「いみじううつくしき稚子の覆盆子など食ひたる」と、イチゴが登場しているんですよ。


 春になると私の母は小さなイチゴを大量に買って、鍋いっぱいのジャムを作っていました。あの頃、主流のイチゴは女峰という酸味の強いイチゴだったんですよ。

 甘酸っぱい香りが、幼い私にとっての春の香りでしたね。

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