花言葉 ツクシ(3月6日)

 朝方まで雨が降り、今日は曇り空で気温が上がらなさそうです。天気予報をみると、明日から急激に気温が上がるようですね。今年の桜開花は、思ったよりも早くなるのでしょうか。

 春はつい桜の開花を待ってしまいますが、他にも様々な植物が芽を出します。山菜も、美味しい時期が到来しますよね。フキノトウ、セリ、たらの芽、こごみ……ちょっと苦いけど美味しい大人の味ですね。


 3月6日の花言葉は『ツクシ』から『向上心』『意外』『驚き』です。

 ツクシって花だった?と思う方もいますよね。シダ植物ですし、花は咲かないですが花言葉はあります。

 花言葉が日本に広まったのは明治時代以降ですし、当時は監修なんてシステムはなかったでしょう。植物学者が決めたわけでもないでしょうから、ツクシが花に見えた当時の人がイメージを言語化したのだと思います。


 土の中から姿を表したツクシは、ぐんぐんと成長してスギナに姿を変えます。その成長する姿は驚きであり、向上心を感じさせるものだったのでしょう。

 ツクシがたくさん出ていた野原は、気付けばスギナで青々とした風景になりますし、何もかもが意外だっかもしれませんね。


 スギナの名も、食べられる「杉の菜」が由来だと云われます。古くから、ツクシを春の味覚として食べる文化が、その名に残されたのでしょう。


 私もツクシを佃煮にして食べた思い出があります。

 幼い頃、大量のツクシのはかま(ツクシの節にある茶色い部分)を取り除くのを手伝ったことがあります。汚れや胞子を落としたら、母がそれを下茹でし、さらに醤油や砂糖で炊いてくれました。

 少し苦味があるツクシですが、甘じょっぱい佃煮にすると美味しくて、バケツ山盛りあったツクシが、これだけの量にしかならないの?とガッカリしたものです。


 私の主人は山形出身です。山菜が豊富な山形の生まれだから、当然、ツクシも食べたことがあると私は思ったんですよ。でも、義母もツクシを調理するどころか食べたこともないと言い、驚きましたね。私の実家では春の味覚の一つでしたから。


 山形の実家は目の前に山があるような田舎なので、野原のような裏庭から、子ども達が喜んでツクシを摘んできて、早速、佃煮にしたんですけどね。

 まさか、義母に始めて披露する手料理が、ツクシの佃煮になるとは思いませんでした。

 次の年には作らなかったので、好みの味ではなかったようですが、今となっては良い思い出ですね。

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